本を読む

今までの自分の記憶を振り返ってみて、「あの体験は良かったな」と思えることのなかに、「兄に連れられ、本屋で本を買ってもらった」というものがあります。

 

小学3年生の頃だったと思います。年の離れた兄に本屋で本を選んでもらったことが、今思えば私の読書習慣の始まりでした。児童文学図書の棚で、ベルヌの「十五少年漂流記」と、ルナールの「にんじん」、「Oヘンリー短編集」を選んでもらい、その他は自分で好きなものを選んでいいよと言われ、「ズッコケ三人組」シリーズを何冊か買ってもらいました。見る人が見れば、私の年がわかりますね(^^;

 

そこから読書の魅力にはまりこみ、自分で本屋に行っては小遣いで本を買うようになりました。結局は人に誇れるほどの読書家にはなれませんでしたが、その子供の時の体験が無ければ、私の読書が始まるのはもう少し遅かったと思います。

 

今、子供の周りには本以外にもたくさんの「たのしいこと」が溢れており、子供たちはなかなか読書に食指が動かないのかも知れません。でも早い段階で活字に触れ、生涯の友となる本に出合うことは、勉強面はもちろんのこと、他にも良い人生経験値を得られるはずです。この夏休み、多くの子供たちによい出会いがあればいいなと思います。