才能の伸ばし方って

スポーツでも芸術でも、その道のプロになるのに、10000時間の基礎練習時間を積む必要があると言われています。1日3時間を10年間。受験の世界ではもっと少なく、2000時間の学習で良いそうです。これなら1年生から始めれば、1日2時間。2年生からなら1日3時間で入試に間に合います。

 

しかし、漫然と時間を費やしているだけでは意味がありません。例えば、新社会人として会社に入社すると、「仕事は3年は続けなさい」と言われます。1日8時間で3年。8760時間。実際は休日があるのでもう少し少なくなりますが、10000時間に近いです。ですが、社会人3年目ともなると、その能力に大きな差が出始めています。同じ労働時間を過ごして来て差が開くというのは、その過ごし方に違いがあるはずです。

 

スポーツの練習において大切だと言われているのは、能力を越える負荷を少しだけかけることだそうです。その「負荷」が成長や技術向上につながるのだとか。ですから上の社会人の話で言うと、3年間で仕事に対し負荷を負っていたのか、はたまた負荷を避け「楽に」仕事をやり過ごしていたのか。そこに成長の差が生まれているはずです。

 

勉強の話につなげますと、「毎日2時間程、少しだけ『大変だ』と考える勉強を3年間やる」ことが、上位校への進学の可能性を高めるようです。現段階でそれができていない人は、2000時間を受験までの日数で割ってみましょう。少なくとも毎日勉強してすらいないのに、「自分は勉強の才能が無い」などとは思わなくて済みそうです。