やればやるほど不安になるもの

今週の日曜は、生徒の要望により教室開けます。テスト中の人はもちろんのこと、テスト終わった人はその直しなど、みなさん良かったら来て下さい!

 

テストで良い点数を取れる子ほど、テスト勉強を怖がります。それは、どれほど気を付けてもミスが出たり、勉強の漏れがあるかも知れないという不安が出てくるからです。

 

周りの人から見たら、「そこまでやるの!?」と思うところまで熱心に勉強し、それでもまだ知識に抜けが無いか、1つもあいまいな所はないか、不安にかられてずっと探し続ける。周りの人が「もういいんじゃない?」と言ってくれても、自分の中で納得できない。それが上位層の生徒の心境なのだと思います。「今回、漢字の勉強は全くしませんでしたエヘヘ。」なんて言っている生徒には想像もつかない重圧だと思います。

 

ですから、そういう姿勢のある子は、テスト前になると塾講師の指導を少しでも受けようとして質問攻めにしたり、講師の手の空いている時間を見つけては話を聞きに行きます。講師も自分の経験からその心情を分かっているので、そういう生徒は手をかけてやりたくなり手厚くみたりします。これが「特定の生徒がずっと近くにいるから塾の先生に質問に行けない」という、いわゆる塾あるあるです。

 

周りの生徒から見たら、講師に張り付いている生徒は「いけ好かないやつ」であり、時にはその講師も「贔屓する先生」という見られ方をされてしまいますが、塾講師の目に見えているのは「勉強に一生懸命」な生徒だけであり、ただ駄弁りに来ている生徒は、相手にはするかも知れませんがまとわり付かせないようにさりげなく距離を置いたりしています。あくまでも塾講師は生徒と「勉強」というものを仲介してつながるものだからです。

 

たくさんの生徒を衛星のように周りに置く塾講師は、それだけ生徒の不安に応えようとする重力の強い惑星のようなものです。「不安」という重力を強くすればするほど、その惑星も近くに置こうとします。こうして塾での天体運動が回ってゆきます。