「過不足無く」では足りなくなる

今日は、東京にある私立高校の先生が学校案内を持って挨拶に来て下さいました。お話によると、学校も通常授業が再開したそうで入試説明会も7月から始まるそうです。

 

入試のお話も聞いたのですが、入試日は例年通りのようです。内容は、都立高校の入試範囲と同じになるようです。英語は関係代名詞、数学は三平方の定理と標本調査、国語は中3で習う漢字全てが除外ということですね。これは埼玉県の県立高校や私立高校の入試にも影響がありそうですね。

 

興味深かったのが、通常の入試の他に行う特待生入試の出題範囲は今までの中3の内容全部だということです。つまり除外範囲を学習していない生徒は特待生受験は不利になる、言ってしまえば特待生としては受け入れないという高校からのメッセージです。

 

これは学習塾の姿勢も関係してきます。特待生入試に対応している塾とそうでない塾が出てくるということになりそうです。今回の件で、中学校の復習をしている塾はかなり厳しい立場に追いやられるのではないでしょうか。再開した学校の進度もロケットみたいになっていますし、もし中学校が未修範囲を行わなかった場合、そのような塾では教えることはできないでしょう。もくせい塾の中3生英語は全員関係代名詞まで終わらせています。受験科目から英文法を除外できるようにすることを目標にやってきましたが、学校で受動態の復習と現在完了の授業が1か月足らずで終わりになってしまった(しかも分散登校中)現状を見て、もしやっていなかったらと思うとゾッとします。本当に良かった。数学もかなり進めておいたので、このままいけば全員全範囲終わらせることができそうです。

 

コロナがあって埼玉県も受験範囲が縮まったとしても、こうした格差のようなものはそこかしこに出てきそうです。親の経済力が子供の学歴と相関するなんていう研究が一時期話題になりましたが、親の情報力も子供の学歴に関係しています。このままいくと、学力的には届いていても未修の範囲があって受験できないなんてことも出て来るかも知れません。情報を集めることの重要性がますます高まっていますね。