勉強には寝かす時間が必要

塾は明日から再開です。夏休みももう終わりで、本当に早いな~という感じです。

 

勉強では「後から付いてくる」というものがよくあります。その場で分からなくても、何度も演習したり、先のことを習ったりして、後からその理解が深まってできるようになったりします。

 

特に中学生くらいだと、成長に伴う理解力の向上があったりもするので、後から付いてくることも多いのではないかとみています。ですから、その為にも勉強をしたら「少し寝かす」時間が大切なのではないかと思っています。

 

習ったりしたことがらを「少し寝かし」て、その理解を深める。演習も、時間をおいて繰り返したりすることでまた別のものが見えてきたりする。まるでよく捏ねたパン生地をしっかり寝かせることで、イースト菌が「ここから美味しくなるぞ」とばかりに生地を膨らませていくかのような、そういった、時間のゆとりがあったほうが学力を伸ばすことにつながってくるのではないかなと思っています。ただし、「ずっと寝かしっぱなし」の子も結構いて、そういう子はいつまで経っても美味しいパンにはなれません。せっかく手に入れた知識もしぼんで無くなってしまいます。

 

学力の高い子はこの感覚が分かっていることが多く、問題を解いていてもある程度考えたり調べてみて分からなかったら、潔く次に進むことを選択します。後で戻ってきて考えるタイミングが自分で判断できるんですね。これができずにいつまでも止まっていたり、逆に見切りが速すぎてすぐに諦めちゃう子は効果的に学力を伸ばせません。そこそこ深追いして自分でできる調べものは一通りする、でもやり過ぎて時間を無駄にはしない、手が止まるくらいなら次に進んだり、質問に来たりする。そのくらいのバランス感覚で勉強しています。もしかしたらこれが「行動力」なのかも知れません。

 

そんなわけで、今年のスケジュールにはこの「寝かす時間」がほとんど残されていないのがどのように生徒の学力に出て来るのか、そこを注意しておかねばならないと思っています。進度の為に、新しいことをずっと教わり続けていて、「ちょ、ちょっと待って!」となっている子もいるかも知れません。そういう子には、塾での自習で試行錯誤する時間を取り、知識を寝かすタイミングを取れるようにしていきたいと思っています。