夢も現実も見よ

簡単なことではないとは思いますが、自分を俯瞰で見つめる能力は学力を伸ばす上でかなり重要な要素です。

 

目標はどこで、その為に何が必要か。今の自分の立ち位置と目標までの距離。それをできるだけ客観的に測る力があれば、学力を伸ばしやすくなります。これは自分の現状を見つめるという辛い作業も含むので、なかなか簡単にできることではありません。

 

特に学力の低い生徒はこの視点に欠けていることが多く、自分に必要な学習の内容や量を把握できていません。したがって危機感が希薄だったり、また根拠の無い自信を持っていたりしてそのせいで目の前のことに集中できていなかったりします。

 

そこで「視点が1人称しかないな」と感じた生徒に対しては、「文化祭の準備」について話をすることがあります。

 

文化祭で自分のクラスが劇をやるとして、その台本が前日までできていなかったらどうかな。当然間に合わないよね。あとさ、台本あるとして他に何がどれくらい必要かな。小道具やセットも作らなきゃいけないしその為に必要な材料費はいくらくらい?役者がセリフを覚えるのにどれくらい練習時間いる?

 

総合プロデューサーの立場で現場に立ち会うロールプレイをすることで、客観的に状況を見てみる。そうするといろいろな穴が見えてくると思います。それを自分の勉強に置き換えると、今の状況がかなり「ヤバい」ことになっていると分かるはずです。「このままじゃヤバいよ」と言うよりも実感を伴うのではないでしょうか。