やるかやらないか

やれば上がる、やらなければ下がる。成績は至ってシンプルです。

 

いくら塾に通っても、良い授業を受けたとしても、本人が本気になってやらなければ成績は上がりません。塾講師がこんなことを言うのはどうかと思いますが、こればっかりはどうしようもない事実です。

 

勉強にはそれなりのストレスが伴います。覚えることも考え続けるのも大変です。だからどこかで楽な道が見つかってしまうと、そちらに流れてしまう。そうして出て来るのは「周りがうるさくて集中できない」や「勉強のやり方が分からない」と言った言葉です。

 

本当に勉強にのめり込んでいる生徒は周りがどうだろうがおかまいなしです。また、複雑なスマホの使い方がすぐに分かるくせに小学校中学校と何年も勉強をしてきて勉強のやり方が本当に分からないなんてこともないと思います。こういうことを言う生徒はどこかで「自分は悪くない」という逃げ道を作りたいのだと思います。

 

ただ一方で、こういう言い訳をする生徒は、言い訳をせざるを得ない状況に追い込まれていることも問題です。 悪いことをしてしまったと思わされているから言い訳が出るのであって、成績が悪いことを責めても何も始まりません。そもそも、その成績が「悪い」かどうかの基準はどこにあるのでしょうか。もしもそれを責める周りの人間側にあるのならば、生徒が勉強を逃げてしまっているのは完全に周りの人間のせいです。

 

逆に、成績が悪いと本人が思っているのならばこれは挽回のチャンスです。変わりたいと本人が本気で思っているのならば「やる」ことを自ら選択できるはずです。本気の生徒は行動を見ているとすぐに分かります。何も言わなくても塾に自習に来るようになり、滞在時間も長くなります。学習記録シートのコメントに血が通うようになり、字も止めはねがしっかりしてきます。教科書なども塾のものを借りて済ますのではなく自前を用意するようになります。そして自ら勉強の話をし出すようになります。こういう行動が見られるようになった生徒はやがて変わっていきます。