共通テストの感想

大学入学共通テストが終わりました。受けて来た塾生に感想を聞いたら、「難しかった」と。実際に、ほとんどの科目で難化したようですね。私も全てではないですが問題を解いてみてそう感じます。

 

何が難しかったかというと、読解力もそうですが、回答に至るまでの思考が求められます。求められている知識は今までと変わらないのですけれどね。なんだか知識ではなく、知恵を尋ねられているような。

 

問題を解きながら、そういえば子供の頃家に転がっていた図鑑に、こんな説明や計算が載っていたなぁなんて思い出したりもしました。前々から読解力が必要になると言われてきましたが、いわゆる現代文の解き方のテクニックが必要なわけではありません。平易な文章がきちんと読める読書量、その上でどれくらい試行錯誤してきたかというような思考量が必要になってきそうです。学校でのお勉強も大切ですが、学校以外の、家庭や他のコミュニティでどれくらい失敗や試行錯誤を経て経験を身に付けてきたか、そういうところもより大切になりそうです。

 

今まで受験勉強あるあるとして言われていた、「受験勉強は社会に出たら何の役にも立たない」という論調に一石を投じるような試験になっていけば面白いなと思います。「でも幅広い知恵やある程度深い経験値が無ければ高得点は取れないよね」みたいな。そうなれば受験勉強に捧げる若い時分の数年に対して、「受験勉強で身に付けたものは『忍耐力』と『根性』だ」みたいな、ちょっと的外れなことを言わずに済む日が来るかも知れませんね。