夏期講習の準備➁

以前、保護者様より「講習はクラス分けしないのですか?」と聞かれたことがあります。もくせい塾では学力によるクラス分けのようなものはしていません。

 

学力によるクラス分けは、どちらかというとそれも塾側の都合によるものが多い気がしています。1つの教室に生徒が入りきらない場合やあまりにも学力に差があり過ぎる場合などはクラス分けが必要なこともあると思います。ですが、まだ「基本が固まっていない」層というのは思っているよりも広く、その子たちにすべき指導は同じなので、クラス分けをしなくても今のところどうにかなっています。もくせい塾は小さい塾なので、クラス分けをして講習の日数を半分に減らしてしまうよりも、全員一緒に基本から時間を他の塾の2倍かけてやっていくほうが効果も出やすいと思います。正直なところ偏差値が60台前半くらいまでの生徒は、まだまだ「基本」が足りていないと思っています。そういう子たちが他の塾で「上位」クラスにいて応用問題ばかり解いているのを見てきましたが効果はあまりありませんでした。越谷高校あたりで不合格者がバンバン出るのってこういうことなんじゃないのかなぁと思っています。それより全員一緒にまずは音読からです。

 

昔、受験が迫る11月くらいに「志望校に届かない」という生徒が2人相談に来ました。当時の私がさせたのは、「穴埋め問題集の答えを埋めたものを音読させる」ことだけでした。大体1周するのに2時間くらいかかるのを1日1周ずつ、私の座っているカウンターの前で音読させていましたが、2ヵ月後の北辰でどちらも偏差値が5くらい伸びて志望校に合格しました。その時に音読の強力な効果と「基本を固める」ってこういうことだと実感しました。

 

今の子たちは強い刺激に慣れてしまっていてすぐに飽きてしまうのか、なかなか「30回音読しなさい」と言ってもやってくれませんが(^_^;)、夏期講習ではこういう泥臭いことをやらせていきます。基礎基本こそが高みを目指す上で絶対に外せない大切なことであると思っています。それはクラス分けをしなくてもできることなので、もくせい塾は全員一丸となって受験に向かっていきます。