夏期講習の振り返り⑦

中3受験生たちには、引き続き暗唱テストを課しています。現在同じことを4~5周ほど繰り返し行っておりますが、まだ不合格してしまう生徒がいます。

 

しかし、勉強をしていなかったり、暗記が不十分で不合格ということではありません。今年の受験生は真面目です。みんなきちんと準備してきます。ですが、それでも不合格になります。

 

まず、少し止まったらアウトです。思い出す時間というのがありません。また、多少噛んでしまうのは仕方がないとして言い間違えたらアウトです。テスト内には文章を言う場面がありますが、その際てにをはの間違いもダメです。初めの頃はゆっくりでしたが、現在は私の出来得る最速で出題をしているので、本当に少しでも気を抜いたら簡単に不合格になってしまいます。

 

勉強には、「分かる」「できる」の段階の上に、「速くできる」という段階があります。この「速くできる」というのは、その技術に対し意識しないでもできるレベルのことです。まずは説明を聞いて「分かる」、そして自分で練習して「できる」。だいたいこの辺りで満足してしまう子が多いのですが、その更に上にある「速くできる」まで達すると、抜けにくくなり受験まで持っていける知識になりますし、問題を解くときに記憶を思い出すことにリソースを使わないで済むのでミスが減ります。思い出すべき知識ではなく、身についている常識になっていくのでしょうね。

 

ですから、無意識で答えられるレベルになるためにアウトプットは最速で行ってもらっています。暗記は思い出す時間が必要なうちはまだ不十分だと思います。