指導で気を付けていくこと➄

私立高校の合格者が出始めました。おめでとうございます!公立志望の生徒は引き続き頑張っていきましょう。

 

それでは前回の内容の続きです。

勉強しても身に付かない生徒


勉強の第2段階は、第1段階で得た知識や技術を身に付ける段階です。

 

まずは習ったことを真似るのが大切なのですがそれができない生徒がいて、前回はその1つのパターンを話しました。そしてそのもう1つのパターンは、真似る力自体が弱い生徒です。

 

初めは教えた通りにできていても、自分で問題演習をさせるとだんだん再現度が低くなっていき、時間が経つとできなくなってしまう子がいます。習得する前にどんどん抜けていってしまうのです。

 

勉強の内容だけでは力が伸びない


この場合はなかなか根が深いなと感じています。まずは知識を吸収しやすくする為の理解力やそれを支える語彙力や暗記の力、記憶力などを強化しなくてはなりません。また、勉強に対する興味の低さが原因の場合もあります。人は興味の無いことは覚えません。

 

これらの「勉強の周辺にある力」を伸ばすためには、量をこなさなくてはなりません。記憶力を鍛えるには記憶するしかありませんし、理解力を鍛えるには理解するしかありません。この辺りの力は個人の経験値の差です。これまで生きてきた中で、少しずつ差が出てしまっている部分だと思っています。ですからこういった状況の子の場合、勉強の内容「だけ」を教えていても成績は伸びません。

まずは経験する。その為の取り組み


手から砂がこぼれ落ちるように、教えても教えても内容が抜けていってしまう子。だいたい集団の下位30%以内、北辰偏差値で言うと45以下に多くいる印象です。

 

そういう子たちを伸ばすには勉強に割く時間を増やしてもらい、意識の中の「勉強」に対する比重を高めること。そして勉強の周辺の力も同時に伸ばすことが必要です。もくせい塾の取り組みとしては、小テストの回数を増やすことで対応しています。テスト勉強を頻繁に行うことで勉強に対しての意識を常に持ち、暗記作業をたくさん行うことで暗記力も伸ばすことができているのだと思います。やはり、経験を積むことですね。

 

また、そういうことだけに時間を割いていると学校の授業は進んでしまうので、その内容も並行して教えることになります。その際に、忘れにくくする工夫も必要だと思っています。