反復が足らんよ

体育祭は無事開催されたようですね。良かったです。

その程度ではまだまだ甘い


昨日英語の教科書テストを受けにきたある生徒は、途中で訳が止まってしまい、残念ながら合格とはなりませんでした。

 

その後受けた別の生徒も、おそらく数回読んできただけであろうことが分かる仕上がりでした。教科書の読みもフラフラしていて、完走はしましたが安心して聞いていられる状態ではありませんでした。ですから「条件付き合格」ということで、その後私の目の前で読みと訳を反復練習してもらうことにしました。

 

私が時間を計って読んでみせ、その後同様にして読んでもらいました。だいたい10回くらい。読んでいくうちに単語の発音が固まり、抑揚が自然になっていき、やっと普通に読めるようになったかなという感じです。それでも私の設定した「45秒以内」という基準はクリアできず、1分ちょいちょいでした。

 

正直言って、まだまだ反復が足りないなと感じます。普段から私は「30回は読んできて」と言っているのですが、これをきちんとこなしてくる生徒は少ないです。全体に言えることですが「このくらいでいいか」と切り上げるのが早すぎます。ですからチェックをするとつっかえたり言い澱んだりします。

普通のことを普通でないレベルへ


暗唱は「澱みなくスラスラと、ハッキリと正確に」です。聞かれた瞬間に間髪入れずに答えが出る、反応を超えた、反射神経の世界です。そこに思考の隙間はありません。これくらいの練度で初めて「暗記できた」と言えます。答えが出ないなんてのは論外ですが、うんうん唸ってやっと出てくるものはまだきちんと身に付いておらず、テストまで持っていくことも難しいです。質問を聞き返したり、「えーと」や「えー」もあってはいけません。これは思考するための時間稼ぎです。質問と答えのみが応酬される、暗唱テストはそんな空間であるべきです。

 

だいたいこのレベルでしっかり受けごたえができるようになると偏差値70が見えてくる感じです。ですから要求は結構高いと思います。ですが暗記は訓練すれば誰にでもできる技能なので、これからも要求し続けます。要はやったかやらなかったかだけの話なんですね。「30回音読してくる」は誰にでもできます。やったかやらなかったかの話です。凡事徹底は普通のことを普通以上のレベルで行うことです。ですからまだまだ、もっともっと。