あいさつ➁

あいさつは慣れると形骸化してゆきます。

 

自分があいさつをする理由


形骸化してゆくと雑になります。相手のほうを向かなかったり、ただの発声になっていったり。

 

私が塾で生徒にあいさつをする理由は、もちろん礼儀などもあるのですが、その子が塾に来た時にあいさつで声を出しておくと、その後の授業が上手くいくような気がしているからです。

 

初対面の人といきなり話すのが難しいと感じることってよくあると思います。どのテンションで接するべきか探ってしまって逆に変になってしまったり、初めに見せた自分のテンションを維持しようとしてやっぱり変になってしまったり。変になってばかりですね、私。

 

あいさつはアイドリングだ


もちろん塾生とは初対面ではないのですが、その日の「初対面」が授業の第一声になってしまうと、なんだかペースが上手く作れないことがあります。

 

授業で発する第一声が低い声になってしまったりすると、その後も変なローテンションになってしまったり(^_^;) 別に全然普通なのですが、不機嫌に見えてしまったり。

 

だからできるだけ元気良くあいさつしておくことが私にとっては大切です。その日の授業が新鮮な気持ちでできるように、あいさつで自分をコントロールしようとしているのだと思っています。だから形骸化しないように気を付けねばなりません。

 

あいさつひとつで変わった話


昔働いていた塾で、授業中にずっと愚痴を言う子がいました。

 

講師と雑談をしたがる子というのはよくいるのですが、その子がするのは親や学校のネガティブな話ばかり。真面目に聞いていると、こちらの精神力を持っていかれそうになります。

 

そこで、授業の初めにちょっとハイテンション気味に挨拶をして、その子にもしてもらうようにしました。するとだんだん愚痴が減っていき、楽しかったことを話すようにもなっていきました。

 

たぶんその子にとって、愚痴は人の気を引くための手段だったのでしょう。それはちょっとかわいそうな気もしますが、そのモードを塗り替えることが挨拶でできることを知りました。あいさつって結構な力を持っているな、と思います。