言いたいことはなんだ

学生がまとまった文章を書く時に、「自分の意見」を表現することが難しく感じ、第一の障壁となると思います。

 

私は高校生に小論文を指導する時は、中学生の時に書いていた作文との違いを説明することから始めます。そして論の展開を教えてから生徒に書いてもらいます。

 

読み手を納得させる意見を言うには、対立する意見をぶつけて、それを攻略するのが手っ取り早いです。ですから生徒には、「自分の意見を述べた後に、一般論を書いてそれを否定しよう」と、いわゆる譲歩を教えます。

 

しかし、初学者がこれをやろうとすると、一般論に自分の意見が負けてしまったり、自分の意見自体が一般的に言われていることになってしまったりします。そりゃそうです。高校生くらいだとまだ世の中で「こうだ」と言われていることを疑うほどひねくれてません。純粋なんですね。

 

 

ですから生徒の書いたものを微笑ましく読みながら、添削し必要な知識を教えていきます。その中で、言葉をあやつり、自分の言いたいことを言えるということは楽しいんだと伝えたいと思っています。