英語ができるってなんだろう

発音がいいとか、それは今のところ受験では評価されないんですよね。

英語の現場で見られること


高校入試の英語は、リスニングの配点が大きくなったとは言え、読むことにまだまだ比重が置かれています。だから結局は英文法の学習をしっかりしておくことが大切です。

 

少し前まで見られていた現象に、小学生の時に「英会話を習っていた」子の凋落というものがありました。小学校で英語教育が始まる前ですね。これからは英語の時代だからと、英会話に通わせて先取りをさせるのが流行りました。しかし英会話教室で行われるのは英会話です。中学校では依然として読みと書きの指導でその延長に入試があったので、文法の学習をしていないと乗り越えられませんでした。結局英会話で英語を先取りしていると思ったまま入学した先の中学校で、他の子と同じように文法を学びだすことになります。全く先取りのアドバンテージが無かったんですね。さらに「英語=英会話」という図式ができてしまうと、読むことや書くことになかなか意欲を向けられない子もいました。結局中学から英語を学びだした子のほうが成績が良かったなんてこともあるあるでした。

 

今は小学校での英語教育が始まっていますが、この現象が英会話教室から小学校に置き換わりつつあると感じられます。小学校では英会話を主体とした授業を受けて、そこで自信を持って中学校にやってきて、定期テストなどで撃沈する子もたくさんいます。ただ、私は英会話を否定するつもりではありません。英語の能力と入試などで求められている能力にズレがあるというふうに見ています。

 

昔タイの町を歩いていたとき、道端で小さい子に英語でたくさん話しかけられました。そういう子はたいてい物売りで、日本人と見るや「ジャパニ?ジャパニ?」とぐいぐい来ます。それは、学校で習ったわけでは無いであろうブロークンな英語でしたが、それでも意思疎通は十分にできました。英語の教育ってなんだろうなと思います。