塾ってどんなところ?

生徒によって感じかたが違うわけです。

塾はスポーツジム?病院?


「習い事の中で、塾はスポーツジムみたいなものだ」と思ってきました。つまり「環境と必要なものは用意するし器具の使い方も教えてメニューも考えるので、あとは自分でやる」べきだ、というものです。スポーツジムでダンベルを持ち上げるのに、インストラクターに手を支えてもらっている人はいないわけです。これが自学の考え方です。やる人はやるし、やらない人はやらない。やりたい人には天国のような場所であり、やるもやらないもあなた次第、と。

 

この考えは今でも変わっていませんが、新たな思いも生まれています。それは「塾を『病院』と捉えている生徒もいる」というものです。病院というのは、行かなくてはいけないこともあるけれど、特別な理由が無い限りできれば行きたくない。そして通っている間は自分に何か不調があるときです。それを苦い薬や辛い治療で「治さなくてはいけない」。待合室で長く待たされることもあれば遊びの予定をずらさなくてはいけないこともある。そんな風にとらえている生徒も結構いるのではないでしょうか。

 

そういう子たちにとっては塾通いは決して楽しいものではないでしょう。私としては上記の「塾=ジム」のように捉えて、勉強を趣味にしてもらいたいと思っていますし、そこまで辛ければ塾なんか通わなくたっていいとも思っています。今の時代、勉強ができなくても死ぬことはありません。

 

しかしそれでも「通う」と決めたのなら、その覚悟に報いたいとも思っています。その子にとって適切な治療を選択しますし、どんな理由でこれをやるのかと、インフォームドコンセントもしっかりさせていきます。はじめは嫌な場かも知れませんが、意外と待合室で楽しそうにしている人もいっぱいいるものですよ。