姥捨て山

なんだったっけな。

「姥捨て山」は今でもある


昔生徒の面接練習をしていて、「高齢化社会で大切なことは」と聞いた時に、生徒が

 

「高齢者は山に捨てていけばいい」

 

と言ったことがある。もちろん冗談めかして。たぶん「姥捨て山」の話をどこかで聞いていたのだろう。その時は軽くたしなめる程度だったが、今だと絶対にダメだなこりゃと思う。

 

でも「老害」発言とか、何か問題を起こした人を徹底的に叩く風潮は、まさに現代の姥捨て山思想だなと思う。そういう風に他人を一方的に叩く人は想像力が足りていない。自分は「コッチ側」という安全圏の中にいることに安心し、自分の外にあると思ったものを叩いているように感じる。

 

学習の最終到達点の一つは、他者に対する想像力を養うことだと思う。それを身に付けられなかった人が、高齢者を「山に捨てる」という発言をしてしまう。