自分で決めたほうが気持ちよく勉強できる

生徒に裁量権を多く渡すようにしている。ちょっと驚かれるかもしれないが、授業で生徒に「何やりたい?」と聞いてそれを採用することも多い。

これは弊塾が「自学力」を育てることを目標にしているからだ。
自分で課題を見つけてそれを乗り越えていく力、これが私の考える自学力だ。自分で自分を成長させられるようになってもらいたい。それを育てるためには、自立心が必要だと考えている。自ら考え行動する、自分で自分をプロデュースしていく能力。だから授業でのやることや進め方もデザインしてもらう。裏で手綱はしっかり握っていて、そのせいで学校のテストに間に合わないとならないように誘導したり、生徒の提案が効果的でない場合は修正案をこちらから提示したりもする。

もちろん初めから全ての生徒がそうなるわけではない。入塾したての頃は自分で勉強内容を決めたりできる子はまずいない。だから最初はいわゆるカリキュラムを私が決めて進めていき、生徒の状況を見て少しずつ裁量権を渡していく。よく保護者の方から「うちの子勉強の仕方が分からないんです」というご相談を受けるが、それはきっと「問題集を3周は解きましょう」とか、「漢字は書いて覚えましょう」とかそういうのが分からないわけではないのだと思う。そうではなく、自分で勉強していくことができていないのだ。だからこのようなやり方で少しずつ生徒が自走できるようにしていくことが必要で、これが「勉強のやり方を教える」ということなんじゃないかと思っている。

初めは私に言われるままに行動していた小中学生も、高校受験をする頃には自分の希望を伝えられるようになっていき、高校生になっても付き合いが続くと、「ここが分からないからこんな風に授業をやってください」と具体的に言えるようになったりする。私はそれを「注文が細けぇなぁ」と言いながらも心ではニマニマしている。この注文は生徒が受け身のままでは絶対にできないことだから。