指導の中のソーシャルディスタンス

またちょっと体調不良で欠席の子が出てきた。そういえば"ソーシャルディスタンス"という言葉をめっきり聞かなくなった気がするが、感染症はまだ流行ってるみたいなのでお気をつけください。

昔個別指導塾の雇われ塾長だったときに、"どんな先生が生徒を伸ばしているか"を観察していた。アルバイト講師の中にも生徒の成績を上げることのできる人がいて、決して経験値だけではない何かがあると思っていた。

それでなんとなく感じていたのが、生徒との"距離感"というもの。これが近すぎると感じる講師は大体うまくいっていなかった。個別指導なのでどうしても生徒との距離は近くなりがちなのだが、そこを上手に突き放せる講師が成績を伸ばすことに成功していた。

弊塾においても、"生徒が甘える"と言う現象は起こる。それは別に構わない、大いに甘えてもらって結構だ。しかし絶対に踏み越えてはならない一線を引いている。それは、"生徒が自分でやるべきところ"だ。たとえば問題を解く、分からない問題を一度はきちんと考える、調べれば分かることは自分で調べる。そういった、自分でやらなくては意味がない部分は絶対に譲らない。生徒は甘えの延長で自分の作業も講師に背負わせようとしてくる。そこはまだ子供、無自覚なのは仕方がない。しかしそこまで講師が引き受けてしまうと、その子の成長の芽は摘まれてしまう。なあなあの関係の中で生徒の学習機会が失われていきもう伸びなくなる。

だから私は普段生徒とも無駄話などしてヘラヘラしていることもあるが(塾生保護者の方すみません)、生徒が授業内で一線を踏み越えようとしてきた時は突然スンとして突き放す。「これ以上は近づいてはいけない」を態度で示す。勉強においても"ソーシャルディスタンス"。これをきちんと守らせなくては、生徒の甘えの重篤化が進み取り返しのつかなくなることを知っている。