「勉強が嫌い」という生徒の指導

[スモールステップ]

生徒のできるところまで戻り、そこからできることを一つずつ増やします。そして慣れてきたら少しずつスピードアップして学校の内容に追いつきます。勉強嫌いな生徒に対しての指導はこの方法で進めます。それは、勉強が嫌いな原因として、「できない」から嫌いになってしまっていることが多いと感じるからです。


例えば、「今月中に自動車に代わる環境にも配慮した輸送手段を作って」とか、「明日冬季オリンピックだから、スキーのジャンプ競技に出てメダル取ってきて」なんて突然言われたら大人だってどうしていいか分からなくなってしまいます。「そんなの常識的に無理ですよ」って大人なら言えますが、「なんでやらないの!」なんて責められ続けたら、大人でもやる気がなくなってしまいます。子供の学力についても、同じようなことが言えると思います。


どこかのタイミングで躓いてしまって立ち止まってしまったのに、授業はどんどん進んでいってしまう。そして分からないからできないのに、「なんでやらないの!やりなさい!」と親や先生は言い続ける…。この状態が続いた結果、「勉強嫌い!」と匙を投げることになってしまうのだと思います。ですから、まずは分かるところに戻ってやり直すことが勉強嫌いを改善する最も有効な手段だと考えます。


時には、高校生に小学生の漢字や計算ドリルのようなものをやらせることもあります。一見遠回りに見えるかも知れませんが、躓きポイントがそこならば、小学生の内容を高校生にもやってもらいます。もちろん高校生は小学生に比べて体力も筋力もずっと勝っていますので、行う速度はずっと速いものを要求します(^^)/ そしてだんだん高度な内容に入っていき、いずれは「K点越え」の大ジャンプができるように指導します。