環境が人を作る

体調不良の生徒がちょっと多くなってきていて心配です。休んでいる子はお大事に。

 

成績の上がる生徒の特長で、「素直であること」というのはもはや常識ですが、その裏を返せば、「素直に話を聞けない生徒」は成績が悪くなるということです。しかし、「素直に話を聞けない」から成績が悪くなるのか、それとも「成績が悪くなった」から素直に話が聞けなくなるのでしょうか。

 

「でも」や「だって」を繰り返す。「自分は悪くない、悪いのは親やまわりの大人だ」と責任転嫁している生徒を見ていると、そこまでして守ろうとしているのは何だろう、そうさせてしまったのは誰だろうと考えてしまいます。

 

私たち大人は、生徒よりも少しだけ長く生きているので、生徒が勉強をしない「理由」が推測できてしまいます。それはかつての自分を見ているのと同じだからです。でもそこで、「~べき」という正論で今の自分の基準を押し付けようとしすぎてしまうと子供というのはそれに耐えられません。なんたって勉強しない理由は「感情的な」ものですからね。

 

ですから、大人からみて当たり前の正論でもって子供を責め立て、それを繰り返しされると、その辛さから逃げるために子供は自分を正当化するヘンテコな理屈を作りだすようになります。自分の心を守るために、そのヘンテコな理屈を紡いで紡いでいくうちに少しずつねじ曲がっていってしまったのが、「素直に話を聞けない」子供たちなのかなあなんて私は思っています。

 

私は塾生たちには全力で勉強してもらいたいと思っています。でも、その全力は「私の」全力ではなく生徒たちのものです。(もちろん子供たちの人生を子供たちまかせにするほど無責任にはなりたくないですが。)どうか子供たちには、自分の勉強は自分のものであると認識し、自分の納得のできる方向へと「自分の意思で」シフトできるようになってもらいたいです。その際大切なのは、我々周りの大人の子供への接し方だと思います。