授業を受ける姿勢は塾でも学校でも同じように

「学校の授業を聞いていない」という生徒がいます。

 

今まで塾の仕事をしてきて、毎年そういう生徒は一定数います。そういう生徒の特長として挙げられるのは、それを悪いことと思っていないこと、そして学校の成績がイマイチなことです。

 

そういう子たちの根底にあるのは、「自分が授業を聞かないのは、学校の先生の説明が下手で分かりにくいからだ」というお客様意識です。理解しようと努力をせずに、分からない原因を自分の外の何かにしてしまう。それでは成績なんて上がりようがありませんよね。

 

当然、学校の授業の多くは集団形式で進められるので、ひとりひとりの理解が完全に得られるわけではありません。当然生徒の理解度は個別指導塾のような指導法のほうが高まります。1対1で教えたほうが分かりやすいのは当たり前なんです。ですが、学校の定期テストは学校の授業内容の確認であり、授業を聞いていたほうが得点しやすいのは自明です。また、進学先の高校や大学でも講義は基本的に集団授業形式です。今から「集団授業を聞く」というスキルを磨かなくてはその先の学習についていけるはずがありません。そもそもその進学先に進むのに必要な内申点は学校の授業態度や定期テストの点数で評価されます。そこを放棄して何が受験対策なのでしょうか。

 

塾の授業がいくら分かりやすいからといっても、毎日6時間近く学習する学校と週に2,3時間の塾とでは、浴びる知識量に雲泥の差があります。学校の授業時間中にボケっとしていて、塾で「さあ分からないところを全て教えて下さい」という上記の生徒たちは、多くの機会損失をしていることを早く学ばねばなりません。

 

私は塾の講師ですが、学校の授業はとても大切だと強調します。塾と学校、どちらかの授業を取るならば、塾を辞めてでも迷わず学校を取るべきです。学校の授業をなめている生徒のみなさんは、毎日学校の先生から評価を下されていることをゆめゆめお忘れなく。