量をこなそう

昨日の帰り、中2Hちゃんがテスト範囲のワークが全て1周したと教えてくれました。すごいですね~。他の人たちも負けてはいられませんよ!今週中に1周して、テストまでに3周は解き直しをしましょう。

 

テストで点を取るために身に付けないといけないことが100あるとします。普通の生徒はその100をゴールとして勉強をしますが、そうするとテストでは70くらいの力しか出せません。結局ワークを「一通り終わらせたぞ。」というくらいの勉強量の生徒は、定期テストで70点くらいの結果になります。テストで90点100点を取ろうとするならば、それこそ120の勉強をするつもりでなくてはいけません。私も生徒の時、「120点取るつもりで勉強しろ」と言われました。

 

例えば例文の暗記をするにしても、ただ言えるようにするのと、速く言えるようにするのでは全く異なります。ただ言う、「時折思い出しながらつっかえつっかえ何とか言える」というレベルでは、その日のうちにほとんど忘れてしまうでしょう。それを、「10秒以内で」といった制約を設けてその中で言おうとすれば、たとえ制約を満たせなくても、その手前の「1日以上持続する記憶にする」という段階はクリアできます。

 

また、テスト範囲などの必要事項を覚える時でも、それよりも広く深い知識を学んでそこまで覚えようとすれば、全てを身に付けることは無理でも根幹になる必要事項の部分は身に付いていたりします。学んだ100のことを100全てモノにするのは難しいですが、70なら身に付けることはできます。だったら学ぶ内容を143にすれば、その7割は100です。そうやって学習の枠組みを広くとることで、身に付く内容は広くなっていくと考えています。

 

私の行う復習型の集団授業ではその考えをもとに行っています。少し追い切れない量、高いレベル・必要ならば高校で学習する内容まで行い、その中で「基本」の部分は押さえてもらう。基礎ができていない子に基礎だけを教えていても効果は薄い。基礎だけを教えていて、その7割を習得してもそれは基礎力の完成とはならないからです。

 

私の指導方針の柱は「基礎力の養成」ですが、やさしく手取り足取りしているだけではそれは難しいと感じています。時には学習者の限界を超えることを要求していく必要もあるのではないかな、と思っています。