センスなんてあると思うな、数学こそ積み上げた量がものを言う科目だ

夏季休業明け、5日ぶりの授業でした。休み中ほとんど黙ったまま作業をしていたので、調整が上手くいかず、自分でも分かるくらい声が大きかったです(^_^;) 明日はもっとボリュームをしぼれるように頑張ります。

 

今では常識ですが、数学の成績を上げるのに必要なのは暗記だと思っています。解法を覚えて問題を解くのが受験数学の勉強法です。数学の問題を見て解法を「ひらめく」のほとんどが今までの経験値から出て来るものなので、やはりそこまでにどれだけ解法を身に付けたかがものを言います。大学受験は特にそうですが、高校受験でも数学の「暗記」はある程度必要なのではないかと思い始めました。

 

中学生の数学が苦手な子を見ていて、そのほとんどが基礎的な定理や公式を「身に付けて」いないことに気付いたのがきっかけです。ほとんどの子が四則計算はできるのに、なぜおうぎ形の弧の長さを求めることはできなくなってしまうのか、今まで結構本気で謎でした。だからできない生徒に「公式ちゃんと覚えようね」なんて言っていました。そりゃできるようになりませんわ。私の思慮が足りませんでした。

 

テストの直前だけ覚えていたりする子はなんとなくそこそこの点数を取れていますが、テストが終わって2週間もすればキレイサッパリ忘れていたりする。これは四則計算のような、深い記憶になるまで暗記していないんですね。きっと数学でも「覚えなくてはならない」というものがあることに対する認識が弱いからなのではないか、今はそんなふうに思っています。ここをテコ入れする必要があるとやっと気づきました。演習量も大切ですが、その前に基礎知識の定着を。

 

そこで夏期講習ではちょっとした「暗記の数学」コーナーを作ってみようと思っています。時代に逆行したことばかりやっているなと思いますが、数学の入試問題を解くには基本問題を解く為の公式や定理が身に付いていなければなりません。いくら思考力が大切と言えども、受験を乗り越えるには最低限の知識は必要です。ガッチガチの固い土台が作れれば、その上に立派な天守閣の城が立つことになるはずです。