古本屋の参考書コーナー

問題集をなどをいろいろ見てみたくて古書店に行くことがあります。チェーンの古本屋さんには参考書コーナーがあって、参考書の古本もそこそこ需要があるのかななんて思います。

 

それを手に取ってみると、前の持ち主の痕跡が残っていたりして、見ていていろいろ空想が掻き立てられます。例えば解説の部分にマーカーがたくさん引いてあって問題番号の横に小さく〇や×が付いていたりすると、頑張って問題を解いたのだなぁ、志望校には合格できたかな、と思います。

 

また逆に、表紙もピカピカで取り外し式の解答冊子が外されずくっついたままだったりすると、全く使われなかったのかなぁ、ずっと放置されていて結局ここに流れ着いたのかな、とか。書き込みが全くなくても開いた跡が付いていれば使われていたのが分かりますが、中には新品のようなものが見つかったりもします。

 

特に多いのが、「中途半端に書き込みがしてあるもの」です。過去問など、初めの1年分が解いてあればまだいいほうで、1科目だけとか、中には数学の計算問題のみ解いてあるものにもよく出会います(^_^;) 私立高校の過去問などは1冊2000円もします。しかしこれだけ支払っても子供が計算問題をチョロチョロとしかやらないのを許すなんて、親御さんって本当に忍耐強くて偉大ですね。(すでに大激怒しているのかも知れませんが…。)

 

とにかく、これらを見ていると問題集を1冊やり切るというのがいかに難しいのかを思い知らされます。市販の過去問は自分で解き進める為に購入したものでしょうが、買っても最後まで使い切れない人が多いのでしょうね。私は、自分自身の体験も含め問題集は最後までやり切った瞬間に力が大きく伸びると思っています。でも過去問の古本などを見ていて、その力を得ずに受験を終えてしまった生徒がたくさんいるんだなぁと感じました。たくさんの受験生たちの物語が古書店の参考書コーナーにはあります。

 

もくせい塾では、生徒たちに問題集を7周解くという話をよくしますが、問題集をやり切るということの大切さをもっと伝えていこうと思います。塾生たちがモブではなく受験の主人公となれますように。