「やる気を出せ」って言うけれど

今日も教室を開けるなり高校生が自習にきて頑張っています。中間テストも近づいてきました。みんな、頑張れ(^^)/

「やる気」って何だ


部屋の掃除をしばらくサボっていて、散らかりまくっていたとします。

 

ここで「片付けしなきゃなー、でも面倒臭いなー」という気持ちが葛藤します。ですが、本棚から飛び出していた漫画を1冊元に戻した瞬間から、部屋を掃除することに対する火が付いて片付けがスタートします。2時間くらい没頭して掃除し続け、部屋が見違えるように綺麗になって「あー、スッキリした」。こんな経験はありませんか。

 

今回は、ここに「やる気」のメカニズムか潜んでいるという話です。

 

 

 

はじめからやる気があるわけじゃない


よく言われるのが、「やる気は初めからあるのではなく、その作業をしているうちに高まってゆくものだ」というやつです。「やる気」という言葉は、「面倒なもの」をする場合においてセットで使われます。仕事、掃除、勉強…。そういったものはやる前は面倒に感じがちなものですが、一度始めるとその作業に没頭するということが誰にでもあるはずです。この没頭した状態が「やる気の出ている」状態です。

 

ですから、勉強に対して「やる気がないんだよね」というのは当たり前のことだと思っています。面倒な作業に対して、やる前から「よーしやるどー!」となってる人がいたら、すごいを通り越してちょっと怖いですよね。普通の人は「面倒だなー」と思っているものです。それを一歩踏み出せれば、自然とやる気が上がっていきはずです。

限りなく低いハードルを1つ飛ぶ


つまり1歩を踏み出せばよいのですが、これがなかなか難しいのも事実です。精神的に大人になれば、ある程度はやれるようになるのですが、感情と義務感の狭間で揺れ動くのが子供です。面倒臭いという気持ちに負けてしまうこともしばしばだと思います。

 

ですから、その1歩をできるだけ小さいものにするのがテクニックです。上の掃除の例でいうと、「漫画を1冊本棚に戻す」というのがそれですが、出ている本を本棚に戻すのはそれほど面倒でもありません。それと同じで、勉強でもできるだけ簡単なすぐにできることが第1歩になっていれば、勉強モードに入りやすくなります。例えば数学の問題集の1問目を解いてみる。すると、これだけに終わりにするのは気持ち悪くなって、次の問題、また次の問題と進んでいきます。この作業をさらにハードルの低いものにするために、問題集は開いたまま机の上に置きっぱなしにしておくなんてことも有効です。それこそ初めは「家に帰ったら、カバンから教科書を出す」でもいいと思います。こうして第1歩が踏み出しやすくしておくことが、やる気の出やすい体質を作るコツです。

 

やる気は自分の中にあるもので、人から引き出してもらうものではありません。自分のやる気を引き出すテクニックを身に付け、自分で自分に燃料を注げるようになれば、学力向上の永久機関が完成です。