受験ギリギリ

ウサギとカメのカメには、それなりの覚悟が必要だ。

早い方がいいに決まっていること


受験も近づく冬になってから高校受験生の生徒が入塾面談にやって来ることがたまにある。過去最遅記録は、1月半ばということもあった。

 

そういう生徒はだいたいすでに塾に通っていて、このままでは志望校に届かなさそうだからといった理由で転塾を検討している場合が多い。ごくたまに、

 

「そろそろ受験だから、塾に行かせようと思いまして」

 

と12月ごろに来られる塾初体験の親子の方もいらっしゃって、申し訳ないが身震いする。

 

そういう場合、時期によっては入塾を断られてしまう場合もある。もう間に合わないという判断もあるし、入塾させてもすぐに卒業なので経営的には旨味もない。だとしたら受け入れるリスクのほうが大きいからだ。

 

もくせい塾では話を聞いてみて判断している。今のところその時期にやってきて受け入れた生徒はみんな第一志望に合格しているので判断を誤ったことは無い。しかしとんでもない恐怖心を抱えながらの指導になるので、できればそうなる前に来てほしいとは思う。

 

ただし転塾は変わる必要があってすることだろうから、その覚悟はあるかは絶対に問うようにしている。ただ塾を変えるだけで自分の運命が変わるなんてことはない。実際に、冬休み直前に来た生徒に、

 

「ここからは毎日学校が終わったらすぐに自習に来て勉強する」

「授業でテストをするので毎回合格する」

「冬休みは毎日10時間勉強することになる」

 

といった話をしたら向こうから入塾を断られてしまったことがある。もくせい塾の高校受験生が毎年やっていることを話しただけなのだが、「自分は無理」と思わせてしまったようだ。それができないと入塾しても合格させることはできない。何を求めてやってくるのかは確認しておきたい。