集中するまで

自習中に集中できていない子がいる。

 

だいたいは「音」で分かる。集中できている子が立てる音は、シャーペンで字を書く音と紙をめくる音、あとはたまにバッグから水筒を出したりするときに立てる音くらいだ。

 

一方集中できていない子は「うるさい」。物音としては他の子とそれほど違いはないのかも知れない。でもイスをギシギシ言わせていたり、筆箱の中をカチャカチャさせていたり、なんとなく音が「外に」向かって出ているのですぐに分かる。意識がひとつのことに向かっていないのが伝わる。

 

それで気になってそちらのほうを見ると目が合ったりする。こういう子は周りをキョロキョロしていることも多い。それで「周りが気になって集中できのかな」なんて心配していると、今度は居眠りを始めたりする。私は「周りの目が気になっていたら居眠りなんてできないはず」と思って安心する(?)

 

毎年1人くらいはこういう子がやってくる。男の子に多い(女の子もいたけど)ので、精神的な成熟度と関係があるのかなと思っている。忍耐力も学力向上には必要だ。自分でコントロールできるようになると成果が出てくるので、長い目で見守っていく。