礼と掃除

恥ずかしながら、学生の時に講師として働かせてもらっていた塾で「掃除」を言い渡されたことがあった。

 

 

「えーなんで自分が掃除しなくちゃいけないのよ」

 

と不満を抱えながら掃除をしていた。冒頭の「恥ずかしながら」とは、この部分、「掃除を言い渡された理由を理解していなかった」というところだ。

 

おそらく塾長は、私の傲慢な心を見抜いておられたのであろう。確かに慢心していた。驕っていたのが態度に出ていたのだと思う。今ならよく分かるが、その時は気付けなかった。それが恥ずかしい。

 

その後自分が講師を雇う立場になったりいろいろな生徒を接するようになった。もちろんほとんどそんなことは無いが、中には礼を欠くような振る舞いを受けたりもした。そのたびにこの「掃除」のことを思い出して頑張ろうと思う。