現代文の読解の精度を上げる

国語の現代文読解に関しては、学年による横割りのカリキュラムは関係がない。言葉を知ってさえいれば、小学生でも中学生の問題集を解いているし、高校生で中学生の文章から復習する子もいる。そうそう、高校生になって社会とか国語とか文系科目の成績が伸び悩んでいる場合、読解力が追い付いていないことがある。そういうときは中学生の読解に戻って指導を受けてみるのがおススメだ。

 

では、小・中・高と学年が上がるにつれて国語現代文読解ではどのような変化があるか。それは文章の難解さだ。まずは言葉が難しくなる。そして設問が難しくなる。これだけ。言葉は仕入れていけばいいだけだから、難しい設問に対応するにはどうするかだけれど、これは「読解の倍率」を上げる感覚が必要だと思う。

 

小学生の文章読解問題は、問題傍線部の直前直後に解答があるので、肉眼でも十分に見つけられる。しかし中学生になって、高校受験レベルの読解問題を解くときはもう少し解答が傍線から遠く、そして形を隠して配置されていることもある。それを見つけるにはもう少し高い倍率、「虫メガネ」で覗くくらいの文章読解の精度が求められる。

 

そして、大学受験になったときはその倍率を更に3つくらい上げる、「顕微鏡」の見かた必要になる。そうしないと問題を正確に解くことができない。現代文読解に関して、いろいろなテクニックがあるけれど、結局は文章を文節ごとに見て理解しながら文のつながりを把握できるかどうかだ。それができるようになると、「この作者の文章は『読みやすい』『読みにくい』」という感想を持つこともできるようになる。単純に言葉が難しいかどうかってだけじゃなくてね。

 

あと最近、小説を読めない子が増えてきている気がする。これは読書の経験値不足だけでなく、映画やドラマなども見ない子が増えてきているのかなと思う。もしくは目に触れるエンタメで心を描くものが減って来ているのか。登場人物の気持ちが理解できていない場合が結構ある。そういう情感の部分もたくさん経験していってほしいよね。