道の半ばで掛ける声は➂

なあなあになったら終わり

掲げる目標に対して、生徒本人の学習量が全く追いついておらず、その達成のために登るべき道が、断崖絶壁になっていることがある。

 

受験指導はある程度の期間がある。だからと言って、それをこちらの都合で無駄に消費させてはいけない。それがゴールにつながっていない道だと分かっているのに、本人の無理の無いレベルでなんとなくやって、

 

「頑張ったけど届かなかったね」

 

としてはいけない。登るべき道が見えているのにそれを登らせようとしないのは、嘘をついているようなものだ。講師が、

 

「このままじゃダメだよなー」

 

と分かっているのに、生徒が気付かない(もしくは気づかないフリをしている)のをいいことに、現状を維持し続けようとするのは生徒に対して不誠実だ。

 

そしてそれは生徒にも伝わるもの。こういう状況にあるとき、講師と生徒の間にはなんとなく空々しい空気が充満する。結局、生徒がその目標を掲げるのなら講師は考えうる最善を提供するしかない。