自分の学力は自分で伸ばす

幸福度は自分の人生をコントロールできている感覚と、何かに没頭している感覚に左右されるそうです。自分の思い通りにものごとが進んでいると感じると幸福度が高まるし、また仕事など何かものごとに没頭できている時間が増えると同様に幸福度が高まる傾向にあるそうです。私も本当にそう感じます。

 

私が新卒で社会人になった時は、業務時間が始まった途端に所内の電話がかかってきて別部署に呼び出され、それにかかりっきりになって自分の仕事をするのが業務時間が終わって他の部署の人が帰ってから。当然深夜まで業務が終わらずに睡眠時間を削るなんてことをしていました。今考えると本当にどうでもいいことで時間を使っていた気がしますが(^_^;)、良い仕事はできていなかったなぁと思います。(自分が仕事できなかったのが悪かったのですが)没頭できない、コントロールできないの典型だったと思いますし、幸福感どころか記憶自体あまりありません(笑)。

 

生徒の勉強でも同じことが言えるのではないかなと思います。確かに成長するには適度な負荷が必要ですし、勉強のペースメーカーもあったほうがいいと思います。ですが全部「やらされている」子は成績がほとんど伸びません。やはり自分の裁量が少しはあったほうが、自分でコントロールできている感覚が持てますし集中し没頭状態にもなれる場合が多いと思います。

 

「勉強しなさい」という言葉はやる気を削ぐというのもこれで説明できます。やらされていることってつまらないんですよね。どこかで聞いたのですが、子供に勉強させるには、子供には「勉強は絶対にするな」と伝え、親が隠しながら「楽しく」勉強していれば、子供もそれを察知してやりたがるという話がありました。親が勉強を楽しんでいる姿を子供に見せれば、「それ楽しいの?」と興味がわきますよね。そして自分から始めればそれは自分の「コントロール下」に入り幸福感も得られます。いつか勉強に没頭し、熱狂する日も来るでしょう。

 

もくせい塾では宿題をほとんど出しません。その代わりに自習に来て下さい、チェックテストをするよ、ということになっています。実際に以前調査しましたが、宿題を出した場合の生徒の定期テストの結果の平均が、出していない場合よりも低くなりました。「提出」を目的にしちゃう子が多く、それに時間を取られてしまい成績を上げる勉強ができなかったようです。それでやらされ課題に意味がないという結論に達しました。

 

もちろん宿題をたくさん出す塾は「よく面倒を見てくれている」という風に映るでしょうし、保護者の方の安心を得やすいとは思うのですけれど、私は生徒の実利を得たいと思っています。ですから勉強において「自己プロデュース」のできる生徒になるように支援したいと思っています。たくさんの宿題を受け身でやり続けるより、「次のテストで成績を上げるには?」と考えられる生徒のほうが将来活躍できるのではないか、そう思っています。

 

検定について思うこと

年度替わりの時期のせいか検定について聞かれることが増えたので、英検・数検・漢検についてまとめておきます。

 

2020年度各種検定の日程

【英検(1次試験)】

第1回 5/31(日)

第2回 10/11(日)

第3回 2021/1/24(日)

  

【数検】

第1回(第353回) 4/12(日)

第2回(第358回) 7/18(土)

第3回(第362回) 10/25(日)

 

【漢検】

第1回 6/21(日)

第2回 10/18(日)

 

第3回 2021/2/14(日)

 

検定同士で日程は重なることはありませんが、気を付けなくてはいけないのが学校の定期テストとの兼ね合いです。富士中の場合、1学期の期末テストが6月の最終週。2学期の中間テストが10月の3周目、期末テストが3年生は11月の3周目で1・2年生が12月の1周目。1・2年生の3学期の期末テストが2月最終週あたりです。今年は中止や延期など、どうなるか分かりませんが、例年は漢検の日程とかなり近づきます。

 

ところで検定を受けさせる多くの保護者の方は、受験での加点要素を増やしたいと考えていらっしゃいます。それでは加点されるには学校ごとにどのくらいの級が必要なのでしょうか。

 

令和2年度近隣高校の入学者選抜の選抜基準より

(英:英検 数:数検 漢:漢検 無印:全て)

〇準1級以上

浦和(数)・大宮(漢)

〇2級以上

浦和(英・漢)・浦和一女(漢)・大宮(英・数)・春日部・蕨(漢)・浦和西(漢)・川口北(英)

〇準2級以上

浦和一女(英)・蕨(英・数)・越谷北・浦和西(英)・和光国際・越ケ谷・春日部女子・越谷西(数・漢)・久喜(漢)

〇3級以上

春日部東・越谷南・杉戸・越谷西(英)・草加南・越谷総合技術・久喜(英)・草加東・越谷東・草加西(漢)

〇4級以上

草加西(英)・三郷北・三郷・宮代

 

埼玉県教育委員会のウェブページより抜粋しましたが、級が明記されていない高校や同等の資格も評価するとある高校もあります。

 

さて、最後に「受験ではどのくらいの加点になるの?」ということですが、これは学校により記載事項がまちまちな上、点数が明記されていません。ただし、資格習得が含まれる「その他の項目」というところの得点は多くの学校で10~30点ほどです。また、春日部東高校の選抜基準には資格習得という項目が独立してありその点数が16点分であることから、だいたい最低級で10点分くらいかと推測されます。

 

以上のことから考えられるのは、「検定受検に振り回されるのは危険」ということです。検定の為に定期テスト勉強を犠牲にするくらいなら、定期テストをしっかり頑張って通知表を伸ばすほうが受験では「お得」な気がします。あくまで受験対策における検定取得は「定期テスト勉強がしっかりできる」ことが条件で、更に余裕があるなら取得を目指すといった感じでしょうか。検定を受けさせることで定期テストの勉強を削ってしまうようなら、そもそも日常学習の量が足りていません。もう一度学習量を見直すべきです。是非「勝算のある」受検受験をしていきましょう。

 

感動が学力向上に効果的!?

今まで分からなかったものが分かった瞬間、突然上から光がさしたような気持ちがします。「そうだったのか!」と。

 

生徒がそれを体験した瞬間、本当に光って見えることがあります。目に力が宿りキラキラと輝き、まるでスポットライトが当たったかのようです(^^♪ 私はその瞬間がたまらなく好きです。こちらまで嬉しくなってしまいます。

 

だから勉強を教えるとき、ちょっと勿体つけて結論を言うことすらあります。生徒からすると、「どうでもいいから早く答えだけを教えてよ!」かも知れませんけれどね(^_^;)

 

しかしこれにも少し意図があります。答えに向けて説明を重ね、こここぞとばかりに結論を出すと、「そうだったのか!」感を高めることで感動を伴わせることができます。例えば「1週間前のご飯のメニューは?」と聞かれるとなかなか思い出せませんが、「今までに食べた中で最も美味しかった食事は?」と言うと結構出て来るものです。感動があると強く記憶に残るんですね。だから勉強でも感動とともに覚えたものは残りやすいです。

 

一人で勉強するときも、「そうだったのか!」と大げさに唱えてみたり、すごいことが分かったぞ!とテンションを上げて勉強すると効果があるそうです。私は授業をする時に生徒の喜ぶ顔が見たくてやっているだけですが(笑)、これも学力向上に少しでも効果があればいいなと思っています。

 

今日もある子の目に突然ハイライトが入ったかのような瞬間がありました。「よし!」と心の中でガッツポーズです。

評価を意識する

高校受験を終えた生徒から受験の得点開示を見せてもらいました。得点だけからすると、かなり余裕の受験だったようです。受けた学校からすると、ボーダーから50点くらいは上の得点でした(^^♪ 高校でも頑張ろう!

 

埼玉県立高校入試は、入試の得点に加え、通知表と特別活動の成績が得点化されて加算され、それらの合計得点の上位から合否が決まります。大きさで言うと当日の入試得点が最も大きいですが、通知表も看過できません。大体どこの学校でも、総得点の25%~35%は通知表の得点です。ですから入試当日はよくできたのに、通知表が低いばかりに不合格だったということも起こり得ますし、当日の成績が悪くても通知表に助けられたということも起こります。そういう意味で、受験は中1の1学期から始まっているんですね。

 

もし、(学校の授業態度や提出物等で)通知表が良くないけれど実力はある生徒は、通知表に合わせず学力に合わせた受験をしがちですが、これは当日の得点次第ということになってしまい、かなりヒヤヒヤします。1発勝負ということですからね。

 

通知表は学校の先生からの評価です。通知表が低い生徒がよく「学校の先生に嫌われている」と言いますが、学校の先生も子供じゃないので、好き嫌いくらいで成績を落としたりはしません。学校の先生から嫌われているのではなく、自分が学校の先生を嫌っているのを見透かされているだけです。評価を上げる努力をするしかありません。いい子ぶる必要はありませんが、授業は先生の目を見て話を聞く。手を上げて発言する。実験や道具の準備など意識して自らやる。そういうところが見られています。

 

受験は何が起こるか分かりません。通知表が足りていれば、いつも通りやれば結果はついてきますが、そうでない場合は少なからずギャンブル的要素も出てしまい、普通の心理状態で受けることが難しくなってきます。通知表を上げるということは、受験で学校の先生の力を借りるということだと思います。

まるで物語の主人公のような

「自分が今、中学生だったら」と考えます。きっとこの自粛ムードの中、何もせず家いいただろうなと思います。自分以外の何かのせいにして、ただ惰性をむさぼるような、自分の人生を無駄に消費をしていただろうな、と。私には行動力がありませんでした。

 

もちろん不要不急の外出はダメです。ですが家にいても、何か新しいことをやろうとか、自分の未来を見据えて勉強をしておこうとか、そういうこともできなかっただろうなと思います。

 

先日保護者の方と面談でお話したときに、他の家の子の話を少しだけ聞きました。その家の子は「家で食べるか寝てるかしかしていない」と聞いたそうです。それを聞いて「あ、これ自分のことだ。」と私は思ってしまいました。正しくは、子供の頃の私の話のようだ、と。おそらく多くの子供がそのように過ごしているのだと思います。私もその中の1人、その他大勢です。

 

一方、もくせい塾には毎日自習に来ている生徒たちがいます。自分で目標を持ち、自分の課題を自分の力でこなし毎日1歩ずつ前に進んでいます。子供の頃の私がこの子たちを見たらどのように感じるのだろう。今の私が見ても、キラキラと輝いている彼らを見て、少し嫉妬のようなものを感じることがあります、毎日努力していて、毎日何かに一生懸命になれて羨ましいなぁと。つまりは憧れを抱くのではないかなと思うのです。

 

誰しもが自分の人生の主人公でしょうが、もくせい塾で頑張っている生徒たちが主人公のストーリーは人を惹きつけるものがあります。それは彼らがギリギリまで努力し、その結果に一喜一憂し、時には悔しくて泣いたり感情をあらわにすることもあったりするからだと思います。私はそんな彼らを尊敬し、一番の特等席で見させてもらっています。私の持つコンプレックスのようなものを救ってくれるような気にさえさせてもらっています。本当に毎日がドラマチックです。

期末テスト個票

定期テストが返却されましたね。まだの人は早目に見せて下さいね。

 

今のところ、成績が上がっている生徒が多くて良かったです。下がった子も限定的なので、次はまた上げていけるように頑張りましょう!

 

もくせい塾は自学塾です。もちろん授業は行っていますが、生徒たちには多くの自習をさせますし、他の塾よりも大変なことも多いでしょうし、それを良かれと思って私もさせています。ですからテストの結果が良いと、生徒たちの頑張りが報われたような気がして本当に嬉しいです。

 

今日個票を見せてくれた子は、前回から順位が6位上がっていました。上がったねと言ったら、謙遜してなのか「地味に」と返ってきました。確かにもっと伸びた生徒もたくさんいますし、中には一度に50番くらい伸びる生徒もいます。ですがその生徒は、この1年かけてずっと順位が上がり続け、1年間で30番くらいあがりました。コツコツと頑張り続けて、ここまでやってきました。それをしっかりと見て評価したいと思い、そう伝えました。派手な人に注目が集まりがちですが、それぞれの戦いがあって、それぞれの戦果が出ていればそれで私は嬉しいです。

 

他にも、初めて2桁順位に入れた子、今までの最高順位を更新した子。前回よりもちょっと下がってしまった子も、みんな頑張りました。次に向かってまた走り出そう!

高い基準に慣れる

大学受験が終わった生徒に「車の免許は取るの?」と聞いたら、「まだ考えていない」と言っていました。私が高校生の頃は、多くの友人たちが受験が終わったらバイトを始め、大学に入る前の春休みに自動車の免許合宿に行っていたようが気がします。若い人の自動車離れは確かに広がっているのを感じました。

 

私の思い出話になりますが、私は社会人になってから免許を取ったので、仕事が忙しいと言い訳をして免許を取るのに2年くらいかかっています。だから教習所の会員期限が切れて、再入所で入所料金を2回払っています(笑)。運転実技の教習で所内のコースを回るのですが、S字カーブや坂道発進などをやったなぁなんて思い出しました。中でも最も印象に残っているのが、「スピードを出す」練習です。直線を走る時に教官から「30キロ出してみましょう!」と言われるのですが、これが怖い。今では30キロはなんでもないのですが、ハンドルを握りたての当時はとても速く感じ、自分のコントロールしきれない速度に感じたものです。でもあれがあったおかげで、今公道を走れるんだなとよく分かります。

 

さて、勉強でも同じことが言えるのではないでしょうか。速さでも量でも、自分の能力を上げるにはその速さ・量に「慣れる」ことが大切です。学力上位の子たちは、他の子たちが見たら信じられないほどの学習量をものすごい速さでやっています。でも本人たちには「当たり前」のことなんです。それどころか「自分はすごい量をやってる」という意識すらないです。よく、勉強ができた人が塾講師になって失敗することがらに「なんでこんなこともできないの?」と生徒に言ってしまうというのがあります。これ自体は生徒のやる気を削ぐ言葉なので良くないのですが、先生の側からすると「あるある」のひとつなんですね。なぜなら勉強のできた人からすると、自分の「当たり前」の基準がとても高く、しかしそれを本人が自覚できていないからです。これくらいできて当たり前でしょというのが生徒からするととても高いところにある。だから新米の先生は思わず「なんでこんなこともできないの?」となってしまうわけです。

 

話を戻しますと、生徒も一生懸命必死になってやっているつもりでも、効果が出ていないのならば、外から見ると「時速30キロ未満」の場合が多いです。だからそこを分かってもらうことが学力向上の第一歩になります。もくせい塾では夏期講習期間に受験生たちには250時間の勉強をやってもらってきました。これを聞くと驚かれる保護者の方も多いですが、塾講師をやっている者から見ると「当たり前」の量なんです。(世の中にはもっと長時間行っている塾もあります)その量をこなせる勉強体力を今のうちに身に付け、夏に爆発してもらう。そうすることで、夏前と夏以降の塾内の平均偏差値を5ポイントアップを目指しています。

 

今年は自習に「当たり前」に来ることができる生徒が増えてきました。更に基準を高め勉強の量とスピードで「時速100キロ」を体感してもらえるように頑張っていきます!学習に道路交通法違反はありませんからね。

学問のススメ

今日は風がとても強いですね。一昨日は雪が降って今日は晴天の強風。天気がコロコロ変わります。

 

ちょうど中2の理科で日本の天気を行ったところなので、ここ数日の天気についてについてもよく気にします。こういうときに学んだ内容が実感を伴って理解できるのが、勉強の醍醐味ですね(^^♪ 勉強してたくさんのことを知っているということは、毎日の生活のちょっとしたことにも実感を伴いやすくなります。そしてちょっとしたことにも意味や理由があるといということに気付けるようになります。またそれを自分の思いを言葉にしたり、形にできるのも学習のたまものですね。

 

 

新しく入塾した生徒たちの何人かが生き生きとしています!今までに知らないかった勉強の仕方を知ったり、もっと自由にやっていいんだということを実感したりしているようです。もくせい塾は自ら勉強をしたい生徒にとってはとても居心地の良いところになりますし、その反対のことも言えると思います。せっかく知り合えた縁です。もくせい塾で自分の力を高め、自由に羽ばたいていってもらいたいなと思います!

伸びる子はどんどん伸びる!

今日は大学受験生の勉強の計画を一緒に立てたりしました。こんな時期ですが、生徒と目標をしっかり決めたりできるのはいいですね。身体的な濃厚接触は気を付けていますが、心理的な濃厚接触はどんどんやれるようにしていきたいなと思います。

 

夏休みにも感じることですが、長期休みの生徒を見ていると、のびのび勉強ができています。自分でやることを決めて行動出来ている子も多いですし、「これをやろう」という意思が伝わってきます。さすが自らの意思で自習に来る子たちです。意識が高く塾内も良い空間ができています。

 

結局、毎日忙しいのが原因というか、何かに追われているのが勉強に対しての心理的な障壁になってしまうんだなと感じます。やる気を削ぐのは与える側なんですねぇ。自由にやらせればこんなに良い勉強をするのにね。

 

もちろん、それができない子もいるのは分かっています。だから自分で出来る子とそうでない子を区別して、自分で出来る子はもっと自分の裁量にまかせていければもっと伸びるはずです。全体的な大枠は塾で決めて、遅れないように学習量の管理はしっかり行っていく。それができればもっと良い塾になれそうだななんて、少しヒントを得たような気がします。(自由にさせるとサボる子はもちろん強制ですが(笑)。)

 

自分の身を守る方法

学校が1ヵ月近く休校になり、この先もどうなるかが全く見えていません。もしかしたら、4月が近くなって「さらに休校期間を延長」となるかも知れません。(もしかしたらゴールデンウィークもつながってしまうかも…)その場合、受験生たちはどうなってしまうのでしょうか、非常に心配です。

 

「今年はコロナウィルスのいろいろもあったので、高校入試は正負の計算と漢字の読み書きだけで行います」となるわけはありませんし、入試問題も通常通り作られるでしょう。その時にきちんと乗り越えられる人とそうでない人にくっきりと分かれると思います。その差は、「今、この瞬間に」開いていっている学習量の差で出ると思っています。

 

また、この休み期間の学校の振替授業は夏休みが予定される期間に行われると思いますし、(いろんな方面からのご意見で、部活動を減らして毎日の授業時間を増やすことはされないでしょうし。)そうすると塾の夏期講習が普通通りにできません。こうなってしまった以上、「今からしっかり勉強しておく」という選択肢しか残されていないようです。

 

つまり、今勉強していない人は本当に「ヤバい」ということになりますね。「不要不急の外出を控えて」というのは、家でしっかり勉強しておきましょうということなんですね。何も考えずに、「なんかエラい人に家にいろと言われたから」と家にいるだけの人は必ず取り残されてしまうでしょう。誰かがなんとかしてくれることなんて無いんです。後になって、「あの時のせいで」と恨み節を垂れても遅いので、今この瞬間からテキストを開き、自分の身は自分で守れるようにしておきましょう。

まずは1冊!

薄い問題集を1冊最後まで解く。

 

3月になって、生徒から勉強の相談を受けることが増えてきました。いい傾向ですね(^^♪ そんなわけで、生徒が自主的に勉強を始めるときにはこれを伝えています。国語が苦手ならまずは読解問題集で薄いものを1冊。社会が苦手なら用語を覚えられる薄い問題集を1冊。古文が苦手ならば…、とにかく何でも1冊やり切ることが大切です。

 

ちょっと不思議な話に聞こえますが、いろいろな問題集を食い散らかしている人よりも、何かを1冊やり遂げた人の方が成績が上がります。たとえ同じ演習量をやっていても、です。

 

これはその問題集を作っている教材会社の力なのだと思いますが、問題集を作るときにその問題集が持つテーマを「完結」できるように作るからなのではないかなと思っています。教材会社も他の問題集を並行してやることを想定しているわけではないでしょうし(同じ会社のコレとコレを使って…のような誘導は見かけますが)、コンセプトはいろいろあるにせよ、1冊で完結した力を身に付けるようにできています。ですから1冊「コレ!」と決めたものを最後までやり切ると、その問題集の栄養分が体系立てて頭に吸収され、総合栄養食として機能します。いろいろな問題集を中途半端にやり散らかしている人はなかなかそうはいきません。どの部分が大切なのか、それを頭の中で全てつなげて整理できるならば別でしょうが、やはり1冊の問題集に書かれていることを順番にこなしていくほうが効率的です。

 

薄い問題集を始めに使うのは、やり切るのに負担が少ないことと、やり切ったことで自信を高める効果があるからです。1冊終われば「よし!次!」となりやすいですし、どこかで壁にぶつかったときに戻ってくるにしても復習しやすいです。確かに薄い問題集は網羅している幅は狭いかも知れませんが、それを核にして他の問題集で知識を増やしていけば問題ありません。1冊で受験勉強を完結できるような問題集もありますが、たいていは分厚過ぎてやり切るのは難しいです。雪の結晶が空気中の埃を核にしてあの美しい幾何学模様を作り出すように、核はちょっとしたものでも、そこから枝葉を広げればいいのだと思います。

 

そして大切なのは、勉強が進みたくさんの問題集をやるうちに、どの問題集も「似たようなもの」に見えて来ること。問題がどうのこうのではなく、問題の解き方が大切なんだと分かることです。いろいろな問題集を横断して見ると、載っている問題にさほど違いはありません。そのことに気付けることも学習です。ですからそれらのエッセンスの大切なところだけを抽出してできた「薄さ」は栄養分の上澄みです。それを最初に核として身に付けるのは合理的です。

 

たまに「あの問題集が~」とか「これよりもこっちのほうが~」とか言っている人を見かけますが、それは本当の勉強ができていないことへの言い訳です。たいした量を知っているわけでもないのに評論家ぶっている人は「知っているぞマウント」を取りたいだけの人なので、もくせい塾の生徒たちは「ふーん」くらいに受け流して、薄い問題集を進めていきましょう。

国立大の合格発表

国立大学入試の合格発表が出そろった頃ですね。

 

昨日、授業が終わり生徒を返していたときに、高3K君がやって来て報告してくれました。

 

合格おめでとう!

 

地方なので「一人暮らしになるね。自炊とか大丈夫?」と聞くと「やるしかないですよね。」と。彼の料理する姿、全然想像できない…(^_^;) でも、新しい生活に向けて、晴々とした表情でした。

 

塾講師は見返りを求めてはいけない。そういわれてきましたが、ちゃんと見返りをいただいちゃってます(^^)/ 塾講師の仕事が報われるのはこういった瞬間です。本当に良かったです。

 

今年の受験もすべて終わり、私は次の準備に入ります。生徒たちを毎年送り出すと、自分だけが取り残されたような、少しだけ寂しい気持ちにもなりますが、受験の終わった生徒たちには次のステージで頑張ってもらいたいと思っています。さあ、次の受験生たちも頑張ろう!

埼玉県立高校入試合格発表

本日は埼玉県立高校入試の合格発表日です。

 

まだ連絡の無い生徒もいますが、来て報告してくれた子たちはいい笑顔で本当に良かった。

 

来た生徒たちには置き勉してあったテキストを返却しているのですが、それをまとめているときにバサバサっと開いたりして、中身が見えるんです。

 

解答を間違えて赤で書き直してあったり、何度も反復したんでしょうね、暗記マーカーが引いてあって、その横に小さく〇×がいくつもついていたりするんです。どのテキストもボロボロになっています。それを見てなんかちょっとグッときちゃいました。この子達はこれだけ頑張ってきたんだなって。

 

努力は人を裏切らない。昔指導をしていた私の教え子が、好きな言葉として私に教えてくれました。いい言葉ですよね。本当にその子は努力の天才でした。でもこと受験においてはこの言葉が残酷に聞こえることもあるかも知れません。受験は倍率によっては、合格・不合格と明確に立場が分かれます。不合格になった生徒は、きっと今まで味わったことの無い衝撃を味わっていることでしょう。自分の努力に裏切られた気にすらなっているかも知れません。

 

でも今は落ち込んでいても、やがてまた立ち上がって歩かなくてはなりません。今回の結果があなたの価値を決めるものではないですし、人生はまだまだ続きます。悔しい気持ちは本気で戦った証拠です。いつかまた本気で戦う時に、ここまでの努力がきっとあなたを支えてくれる日が来るでしょう。努力は人を裏切らないんです。その時まで今日の悔しさを忘れないでください。

 

合格した人たちにも同じ言葉を送りたいと思います。自分の合格の影にはたくさんの涙を飲んだ人たちがいます。その人たちの思いまで背負えとは言いませんが、ここで安心してしまったらすぐに抜かれてしまうのも事実です。入った高校でどれだけ努力できたかが大切ですよ。合格おめでとう!

先に進む

ああ…やってしまった…。

 

これは、えらいこっちゃ。

 

何をやってしまったのか。「もしかして違法なこと?」なんて思った人もいるかも知れません。いや、違うんです。私は悪くないんです。だって生徒が言うんです。「もっと進めて下さい。」って。

 

そうです、先取りの学習です。中学生のある子は1日で乗法公式を全て終わらせ応用に入り、ある子は高校古文の学習をやってしまいました。

 

出来る子にはその環境を用意するべきというのが私の考えです。中学生は中学校で習う勉強だけをするべきだ。なんて全体の進度に合わせるためにつまらない足かせを付けるなんてことは無意味です。できるとき、できるレベルに合わせてどんどん進む。そんなことをできるのが私一人でやっているもくせい塾の強みです。そんなわけで、今日は生徒の力量に合わせていったら、どんどん加速してくれました(^^)/

 

この状況下、勉強まで自粛している生徒もきっとたくさんいる中で、次のエースたちは確実に爪を研いでいます。

読解力

中学生たちには、模試の問題を解いてもらって得意・不得意の洗い出しをしています。解いてもらった感想を聞くと、みんな「難しい~」と言います。それが模試であり、やがて乗り越えるべき入試問題にもつながっていきます。8日に行われるはずだった北辰テストも延期・中止になってしまったので、今ここで模試を解いておくことがどこかで役立つはずです(^^♪ 

 

みんなが解いてくれたものを採点していて感じるのが「読解力不足」です。知識はありますし、用語も覚えているし書けます。でも大問の文章を読む途中で分からなくなってしまい答えが書けない。そんな状況の子が結構見受けられます。数学はできるけど理科はできなかったり、国語が一番できないといった状況は、おそらくそれが原因の1つなのではないかなと思います。

 

読解力を上げる方法の一つが音読だと思います。「音読するように」ということは常々伝えていますし、授業内ではできるだけ音読の機会を取り入れています。そして「音読」の張り紙もしていたりします(冗談のようですが本当です)が、そういう子の習慣を変えるのはなかなか難しいなと感じてもいます。黙読でもなんとなく内容はつかめますし、音読は黙読よりも体力も使いますし疲れます。自然に楽なほうに流れてしまうのは仕方がありません。しかし音読には、黙読では得られない効果がたくさんあります。自分で自分に語りかけるように読むだけで、目で字面を追うよりもずっと深い理解ができますし、ミスも減らすことができます。文章を読む速さも伸ばせます。良いことづくめです。だからこそ音読をする習慣を身に付けてもらいたいと思っています。

 

今日の顔ぶれ

自習に来た中学生たちに、「模試の過去問やろう」と誘って問題を解いてもらっています。その採点と集計に追われています(^^)/ みんな頑張っています!

 

この時期に自分の学力を見つめ直せるのはいいですね。突然の休校措置でしたが、普通に春休みに入って「休みだ~!ウェーイ!」となってしまうよりも、勉強に向き合えている子もいるかも知れませんね。今日も受験について話を聞きに来た子もいました。しっかり自分の進路について考えてみて下さいね!

 

また、高校生で毎日勉強を頑張っている生徒もいます!このペースでいくと月100時間を越えるかも知れません。何もしていない生徒は、これだけの差がついてしまうと、もう覆すことはできないでしょうね。本当に意識の差が結果に差を生むんだなと思います。他にも今日は小学生の子も自習に来て学校の宿題をしていました。すごいですね~。私も頑張っていきます!

噂で踊る

今日はスーパーに寄ったら、トイレットペーパーやティッシュが入荷していました。(そして余っていました。)これで混乱も落ち着いていくかなと思いました。

 

噂って本当に怖いなと思います。簡単に人の行動を操っていきます。デマもたくさん出回ったそうですが、何が正しいかは自分の目でしっかり見極めていかねばなりませんね。(ただ予防に関しては細心の注意を続けたいと思います。)

 

勉強に置き換えると、例えば問題集を選ぶとき、「〇〇っていいらしいよ」と言われればそれがどんなものか調べずとも欲しくなってしまうこともあると思います。これが噂の効果です。ですが、それはそれ。まずは自分の持っているものを一生懸命やってみましょう。その「〇〇っていいらしいよ」と言っていたお友達もいったいどれくらいの問題集を比較検討したのでしょうか。また、「ダメな」問題集ってあるのでしょうか。結局「あくまで個人の感想です」です。あれこれ手を出して中途半端になっている人が時々いますが、それでは完全なブランド志向です。何を使ったかではなく、どう使ったかが大切なはず。問題集を1冊終えたことが無い人は、自分が噂に踊らさせられていると認識して、まずは1冊、手元にあるものをやりきってみましょう!

 

高校生諸君、勉強しているかい?

高校生は中学生よりも勉強量が増えるのは当然です。(ですよね?)それは科目数も増え、学習進度も速くなるからです。もちろん成長に伴って能力が向上し、効率が良くなって勉強時間が短くなることもあるでしょうし、そうでなければ高校生は成績を伸ばすことはできません。ですがまずは勉強時間を増やしていかねば、そういう能力も身に付かないでしょう。

 

しかし今の高校生を見ていると、通学時間が伸びたり部活動が長引いたり、体力的にハードだったりして勉強時間を多く割くのは簡単ではなさそうです。新しい遊びを覚えたりも、ね。高校生は勉強以外にもかなり忙しいです。

 

今回の期末テスト期間に、「自分が中3の頃よりも勉強していなかったことに気付いた」という感想を書いてくれた高校生がいました。今回はそれだけ勉強できたということですね。高校生活は、中学生の頃と比べて毎日の流れがとても速くなります。そうすると自分が一生懸命やっていたことも忘れてしまい、その流れに流されるように毎日を送ってしまいがちです。ですから川の激流のような毎日の中、流されないよう足腰に力を入れてその川を渡っていってもらいたいです!