主述のある文章を書くことについて

学校が始まりましたが、まだまだ暑い日が続きます。

 

もくせい塾の様子ですが、夏休みを経て中学3年生たちが毎日自習に来て頑張っています(^^)/ また受験生だけでなく、自習頻度の上がった中学2年生たちもいます。ほぼ毎日来ている子もいて頼もしいです!しっかり応援していきたいと思います。

 

さて、高校受験生たちには来週の北辰テスト対策として、北辰のかこもんをやってもらっています。その丸付けをしていて気になる点が出てきました、それは「作文の力」です。

 

実際にあった生徒の解答を見てみます。

 

「ガラス管が水槽の水を試験管に入れ試験管が割れるのを防ぐため。」

 

「国税が安定している。」

 

「輸入が頼れない。」

 

「税が安定して得られるようになった。」

 

これらは、いわゆる「てにをは」、助詞の使い方が間違っていて主述の関係がおかしくなってしまっています。そして、

 

「ためておいた水を使って農作物を育てるので、平均流水量が少ない。」

 

「酸素を吸収し二酸化炭素を放出する効率が良くなり、呼吸の表面積が広がるから。」

 

こちらは因果関係が逆になってしまっている例です。このように、記述問題における作文が「へんてこりん」な場合が多くあります。そして興味深いのは、これが国語の学力が低い生徒の解答かというとそうではないところです。この中には国語の偏差値が60以上の子たちもいるので、学力の高低とあまり関係がなさそうです。

 

そうすると原因は、文脈を読み取る経験が少ないことにあるのかなと思います。普段の会話なども単語と返事だけで成立していたりするのかも知れません。Youtubeにあげられている動画などを見ていると、テロップもできるだけ簡潔に、単語のみだったり省略形や言葉尻を切り取ったりしたものがパッパッと出てきます。そういうものに囲まれた環境で生活していると、文脈をつかむ力を育てる機会は減ってきたのかなと思っています。

 

しかし皮肉なことに、国語の問題ではこういう作文の「へんてこりん」は逆に少ないです。上に載せたものも全て理科と社会の解答です。この理由としては、国語の設問だと「なぜ」や「誰が」といったものが明記してあり、誘導に沿って答えやすいことが挙げられます。そもそも国語の問題の特性上、自由に作文をする設問自体が実は少ないということですね。それゆえ「てにをは」が正確に使えていなくても国語では高得点できてしまう。したがって学力(偏差値)と「へんてこりん作文」には関係がなく見えるのかも知れません。

 

「『文脈を理解し使いこなす力』と『学力』は関係ない」とするべきか、「『文脈を理解し使いこなす力』が測れないならば今の学力評価法には問題がある」とするべきかは私には分かりませんが、とりあえず今はこういう回答だと減点や×になります。しかしこれからビュンビュンと情報がスピーディーに交わされ、長々と話すのは「遅い」とみなされるようになっていけば、こういった助詞のようなものの重きは減っていくのかも知れません。そうするとやがて、記号や信号のようなものだけでコミュニケーションする人が出て来るような時代が来るのでしょうか。例えばLINEのスタンプとか、そこで交わされる了解の「り」とか、ちょっとそういう感じがあって、なんかすごい未来がきたなとワクワクします。もちろん受験勉強を教える者としては過去のしきたりの中に軸足を置いておかねばならないので、そこに矛盾を感じるのですが。

夏はまだ幼虫でいい。

今日は塾の駐輪場に、大きなアゲハチョウがいました。夏を感じさせますね(^^)/

 

今年の受験生の良いなと感じる点のひとつは、「質問によく来る」ことです。分からないところをそのままにしない生徒が多いです。

 

質問で多いのは理科です。特に理科1分野の計算問題に関するものが多く、理科は独学が難しいんだなぁと思います。学校のテストレベルならまだ大丈夫なのですが、入試レベルの問題になってくると、長い文章を整理し、グラフの読み取りや割合の考えなども必要になるのでかなり難しくなります。

 

以前までは、日常学習のレベルと受験で出題されるレベルのギャップが大きいのは英語だと思っていました。しかし、最近では定期テストでも初見の長文問題が出てきたりするのでそこは少し解消されてきているのかなと感じます。一方で、理科や社会の入試問題では出題される問題文の長さや1問のひねり具合など、なかなか定期テストでは真似できないところも多いです。そういった意味では日常学習レベルでは太刀打ちできない壁のようなものを感じることもあります。したがって理社の入試問題は、平均点くらいならばすぐに取れますが、高得点を狙うとなると少し入試を見据えた指導を受ける必要があるのかなと思います。もはや「覚えれば取れる」という時代ではないようです。

 

上位校を目指す生徒は当然のこと、偏差値50台後半の学校を目指す生徒でも、国数英だけで勝負するのはちょっと危ういかなと思います。公立入試の得点で合計350点を超えるためには、理科か社会のどちらかを得意科目にしておく必要がありそうです。その為にも、正答率が50%を切る問題も解けるようにしておかなければなりません。

 

そんなわけで、もくせい塾では高校受験生たちに入試問題集を渡してあるのですが、その質問が多く寄せられます。質問ができる生徒は必ず伸びます。今のうちから歯ごたえのある問題に生徒たちが取り組み、質問してどんどん自分の力としていってもらいたいです。受験生が立派な蝶になるのは冬になってからです。今はまだ幼虫でいいので、たくさんの栄養を吸収していき、立派な羽を手に入れてもらいたいと思います。

夢も現実も見よ

簡単なことではないとは思いますが、自分を俯瞰で見つめる能力は学力を伸ばす上でかなり重要な要素です。

 

目標はどこで、その為に何が必要か。今の自分の立ち位置と目標までの距離。それをできるだけ客観的に測る力があれば、学力を伸ばしやすくなります。これは自分の現状を見つめるという辛い作業も含むので、なかなか簡単にできることではありません。

 

特に学力の低い生徒はこの視点に欠けていることが多く、自分に必要な学習の内容や量を把握できていません。したがって危機感が希薄だったり、また根拠の無い自信を持っていたりしてそのせいで目の前のことに集中できていなかったりします。

 

そこで「視点が1人称しかないな」と感じた生徒に対しては、「文化祭の準備」について話をすることがあります。

 

文化祭で自分のクラスが劇をやるとして、その台本が前日までできていなかったらどうかな。当然間に合わないよね。あとさ、台本あるとして他に何がどれくらい必要かな。小道具やセットも作らなきゃいけないしその為に必要な材料費はいくらくらい?役者がセリフを覚えるのにどれくらい練習時間いる?

 

総合プロデューサーの立場で現場に立ち会うロールプレイをすることで、客観的に状況を見てみる。そうするといろいろな穴が見えてくると思います。それを自分の勉強に置き換えると、今の状況がかなり「ヤバい」ことになっていると分かるはずです。「このままじゃヤバいよ」と言うよりも実感を伴うのではないでしょうか。

「格」のようなものを感じる

夏期講習で自分が休んだ日に行ったテストを、後日になって受けにくる子がいます。

 

夏期講習を大切にしてくれているんだなぁと嬉しく思うと同時に、受験生として力を付けることに対する執念のようなものも感じさせられます。言われなくても行動を起こせる子は、確実に伸びます。それはもう、受験生としての「格」のようなものを見たような気になります。

 

こうして頑張っている子には、自然と応援の手が差し伸べられます。周りの予想を超えるには、そういった周囲の応援の力が必要だと思っています。しかしその応援の力は簡単には得られるものではないとも思います。今私がその生徒を「応援したい」と思っているのは、その生徒が頑張っているのが伝わったからです。人を動かすほどの頑張りを見せるのは簡単なことではありません。そういうのがやがて「人格」となり高校や大学に「合格」させる力となるのかな、なんて思いました。

 

スポーツや競技などは応援の構図が分かりやすいですが、勉強のように一人で行う行為の中にも誰かの応援する心を引き込む瞬間があるんですね。私は職業柄その現場によく立ち合いますが、私自身もやる気にさせてくれます。生徒を応援しながら自分も頑張る。格を備えた生徒はそんな力を与えてくれます。

時間は有限

夏休みが終わり、本日から新学期が始まりました。塾でも夏期講習がまだ続き、9月いっぱいの土曜と月曜、祝日は講習がありますが、ほぼ通常通りの営業となります(^^)/

 

短い夏休み期間でしたが、受験生以外の生徒たちにとっては良い休養期間になったのではないでしょうか。ただし、夏休みの間に学校に先行して進めることがあまりできなかったので、2学期に入ってから少しペースアップする場面があるかも知れません。しっかりついてこれるように自習等で演習量は補っていきましょう。

 

3年の受験生はここまで連日夏期講習がありましたが、ここからは少し授業の頻度が下がります。ですが1週間単位で課題を出しているので、毎日来て頑張るのは変わりません。今日も塾が開くなりほぼ全員揃いました。まずは2週間後の北辰テストで結果を出しましょう。誰にでも与えられる時間は平等です。それをどのように使うのかで差を付けていきましょう。

 

さて、話は変わりますがもくせい塾の壁掛け時計は電波時計です。ですがその電波のせいなのか何なのか、ずっと5分早く時を刻んでいました。何度電波の受信をし直しても5分早いので、「遅いよりはいいかぁ...」と諦めていたのですが、今日来たら時間がピッタリになっていました(^_^;) 電波が変わったのか、なんとも不思議です。なんとなく、新たにスタートラインを引かれた気になりました。

勉強には寝かす時間が必要

塾は明日から再開です。夏休みももう終わりで、本当に早いな~という感じです。

 

勉強では「後から付いてくる」というものがよくあります。その場で分からなくても、何度も演習したり、先のことを習ったりして、後からその理解が深まってできるようになったりします。

 

特に中学生くらいだと、成長に伴う理解力の向上があったりもするので、後から付いてくることも多いのではないかとみています。ですから、その為にも勉強をしたら「少し寝かす」時間が大切なのではないかと思っています。

 

習ったりしたことがらを「少し寝かし」て、その理解を深める。演習も、時間をおいて繰り返したりすることでまた別のものが見えてきたりする。まるでよく捏ねたパン生地をしっかり寝かせることで、イースト菌が「ここから美味しくなるぞ」とばかりに生地を膨らませていくかのような、そういった、時間のゆとりがあったほうが学力を伸ばすことにつながってくるのではないかなと思っています。ただし、「ずっと寝かしっぱなし」の子も結構いて、そういう子はいつまで経っても美味しいパンにはなれません。せっかく手に入れた知識もしぼんで無くなってしまいます。

 

学力の高い子はこの感覚が分かっていることが多く、問題を解いていてもある程度考えたり調べてみて分からなかったら、潔く次に進むことを選択します。後で戻ってきて考えるタイミングが自分で判断できるんですね。これができずにいつまでも止まっていたり、逆に見切りが速すぎてすぐに諦めちゃう子は効果的に学力を伸ばせません。そこそこ深追いして自分でできる調べものは一通りする、でもやり過ぎて時間を無駄にはしない、手が止まるくらいなら次に進んだり、質問に来たりする。そのくらいのバランス感覚で勉強しています。もしかしたらこれが「行動力」なのかも知れません。

 

そんなわけで、今年のスケジュールにはこの「寝かす時間」がほとんど残されていないのがどのように生徒の学力に出て来るのか、そこを注意しておかねばならないと思っています。進度の為に、新しいことをずっと教わり続けていて、「ちょ、ちょっと待って!」となっている子もいるかも知れません。そういう子には、塾での自習で試行錯誤する時間を取り、知識を寝かすタイミングを取れるようにしていきたいと思っています。

雑記

本日は塾のお休み1日目でした。めっちゃくちゃ休みました。

 

雑記です。少し前に現大学生の元塾生が塾に遊びにきました(^^)/

 

大学の話をあれこれと聞いてみたのですが、今大学はオンライン授業がほとんどなのですね。中学校と高校が通常登校しているので、すっかり失念していました。「友達できた?」という質問に対し、「ええ、まあ。」とちょっと歯切れの悪い返事が返ってきて、「(もしかしてぼっち?)」と思ってしまったのは申し訳なかったです(^_^;)

 

オンラインでお友達と話したりするそうですが、今はこれがスタンダードなのですね。大学って、かつてはコミュニティを形成するのにも重要な場所だったと思いますが、今の大学生はオンラインでどこかのコミュニティに属しているのが普通になっていくのでしょうね。すごい時代になりました。

暑い夏をさらに熱く

本日の夏期講習が終わりました。

 

最後の暗唱テストでは、本来の「厳しい」基準でテストを行ったので、全員が合格とはなりませんでした。でも全員がしっかり準備してきたのが分かりましたし、不合格だった子も「あー!」とか「さいあくー!」とか叫んでいて、悔しさが滲んでいました。

 

悔しいということはそれだけ頑張った証だと思います。失敗したときに傷つきたくない子はそもそもそこまで努力できません。しかし、そうやって殻に閉じこもり、自分のプライドを守っているうちは大きな成長はありません。夏期講習前半戦で、多くの子がその殻を破ることができてきたのかなと感じさせる日でした。

 

明日から3日間もくせい塾はお休みをいただきます。実は、この3連休は学校の宿題をやる日に充てて下さい、終わってる人は遊びに行って下さいと伝えました。しかし、講習の終わりに、「テキスト持ち返っていいですか。」と聞いてきた子がいました。(テキストは忘れると授業にならないので塾から持ち出すのを禁じています。)聞くと他のほとんどの子が持ち返り希望でした。いいカンジに燃えてきましたね(^^)/ 後半は日程の都合上講習が飛び飛びになりますが、火のついた生徒たちをさらに燃え上がらせるようにしていきたいと思います!

それは誰の為の勉強だい?

本日は、自習中に居眠りをしている生徒がいました。部活があって疲れている1・2年生ならともかく、大学受験予定の高校3年生が居眠りとなると、勉強への意識を疑わざるを得ません。

 

こういう時私は、優しく肩をポンポンなんてしません。思いっきり机を叩いて起こし、その直後「帰りなさい。」と伝えました。

 

もくせい塾の中では、真面目に勉強している生徒の邪魔になるものはできるだけ排除したいと考えています。生徒のスマホから何か着信音がしたら注意しますし、居眠りもそうです。それは、他の人の迷惑になるから。例えば文化祭の準備を自分が一生懸命やっているのに、それに参加しないでふざけている他の生徒がいたら、良い気持ちはしないはずです。では真面目に勉強している隣で居眠りをされたらどうでしょう。居眠りをしている人の前や隣で、「さあ、やるぞ!」とはなりにくく、やる気を削がれると思うのです。(中には気にしない強靭な精神力の人もいますが、それはごく少数です。)

 

集団の中に意欲的でない人が混じると、その集団の熱のようなものはその人によって奪われます。舟に乗る時、全員で同じ方向に漕ぐことで舟はそちらに進みますが、一人でも方向が違うとちぐはぐと進みも遅くなってしまいます。何か目標があってそれに向かって進んでいるのなら、同じ熱量の人が集まったほうが強く、良い影響を及ぼし合えると思うのです。逆もまた然りで、集団の足を引っ張るのは、「できない人」ではなく「やる気の無い人」なのではないかとすら思っています。

 

もちろん人の体調には波があり、仕方のない場面もあります。ですから、そういう時は無理をせずに休んでもいいと思っています。現に中学3年生以外の生徒には毎日自習に来てくれとは言っていません。前日遅くまで勉強を頑張ってしまって寝不足なら今日は早目に帰る。気持ちの落ち込むことがあってやる気がないなら来ない日があってもいい。私が願うのはやる気のある人の邪魔をしないでということです。やる気の無さは明らかに態度に出ます。そしてその態度は自分だけでなく周りに悪い影響を与えます。以前そういったことであまりに酷い生徒を退塾させたこともありますが、こちらもすごく嫌な気持ちになりますし、もうそんなことしたくないです。

 

もくせい塾は個人指導を謳っていますが、自習スペースの机にパーテーションを付けていません。その理由は、他の頑張っている人を見てやる気につなげて欲しいからです。同級生同士が良い影響を与え合って、後輩が先輩の背中を見て、そうして全員が頑張る雰囲気作りができたらなと思っています。それゆえ高校3年生は、最高学年ですし全生徒の見本となってもらいたい。今回はすぐに謝ってきたのでそのまま自習を続けさせていますが、そもそも私に謝るのは違います。そうではなく、今やっていることが自分のためだけのものではないと気づけたら、もっと良い塾での過ごし方になるはずです。自分の頑張りが、それを見ている人に元気を与えていると考えられれば素敵だなと思うのです。

制限時間

夏期講習後半戦が始まりました。

 

夏期講習では授業中に突然、「これ覚えて。1分で。」と暗唱テストが始まります。一人一人言わされるので、当然みんな必死に声に出しながら覚えるのですが、やはりすぐ合格できる生徒は、その暗記時間の中の反復回数が他の生徒よりも多いです。おそらく一番早い子と遅い子では2倍近く反復回数に差が出ているのではないでしょうか。

 

同じ時間内に2倍の反復回数の違いがあるということは、普段の勉強でもそのくらいの演習量の差があるのだと思います。同じことを学校で教わっているのに学力に差が出るのはここなのではないかと思います。今まで勉強に時間制限を設けてきた子とそうでない子の差が、演習量の差になり、結果の違いになるのではないか。ですからもくせい塾の夏期講習では全てにおいて制限時間つきです。

 

時間制限の焦る中で冷静に勉強する。この極限の状況がテストなどでの集中力やメンタルを強くしていくと思っています。

ただ覚える、のその先へ

ありがたいことに、8月に入ってから入塾のお問い合わせを数件いただいております。

 

コロナ騒動もあって、今年度のお問い合わせは冷え込んでいましたが(^_^;)、そんな中勇気を出してもくせい塾の門戸を叩いていただいて嬉しい限りです。夏期講習がもう少し続きますので、ご不便おかけしてしまうかも知れませんが、よいご縁となるようこれからも頑張っていきます!残席まだ少しありますので、ご興味ありましたらお気軽にお問合せ下さい。

 

さて、昨日で夏期講習の前半戦が終わりました。明らかに目の色が変わってきた生徒も出てきて、後半戦が楽しみになってきました(^^)/

 

ところで、暗唱テストを行うと、答える内容の順番が前後してしまう生徒が結構います。答える時にとりあえず全て言えるのですが、書かれた順番通りに出てきません。プリントなどの書かれている順番を前後して覚えてしまっているのか、用語の暗記だけにとらわれてしまっているのか、順番まで覚えて再現できる子がまだ少ないです。

 

暗記してもらうものには、リズム感や文脈も考えて用語を配置してあります。ですから順番が変わってしまうと覚えにくくなったり定着しにくくなってしまったりします。実際、答える順番が入れかわってしまい、そこで止まってしまう子が結構います。

 

ですから暗記するものは、その順番まで一字一句完璧に言えるようになるまで練習してもらいたいと思っています。そうすれば、頭が真っ白になっても出て来る、自分の身を助ける知識になります。学習記録シートの感想欄に「夏期講習でやったことが問題を解くときに役立った」と書いてくれた生徒もいましたが、ここで知識をガッチリ固めることで、そういった経験がどんどん増えてくると思います!

まだまだ本気、出せるよね?

おととい夏期講習で、生徒を前に少し叱りました。暗記テスト・暗唱テストの勉強をやってこない生徒が出てきたからです。

 

夏期講習の暗記テストは不合格者が3人出たら全員再テストをすると伝えてあります。一生懸命やっても不合格になる場合もあるでしょうが、やってこなければ確実に不合格です。やってこない生徒は、「自分さえよければ他の人はどうなってもいい」と考えているわけではないでしょうが、他の人の為に行動ができていないわけです。もくせい塾の夏期講習では大変な量の勉強をこなしてもらいますが、時には折れそうになってしまう心を、チームで乗り越えてもらいたいと思っています。受験はチーム戦とはそういうことだと思います。

 

「君たちの本気が見たい。」生徒に何かを話すときは必ず言っている言葉です。全てを投げうって勝ちに行く時代ではないのかも知れませんが、「これくらいでいっか。」という半端な子は成績なんて伸ばせません。他の生徒に確実に負ける思考です。まずはそこを乗り越えてもらいたい。今日はこれからテストの時間ですが、生徒の本気が見られることを期待しています!

理科は自然を扱う学問なんだなぁ

今日はものすごいゲリラ豪雨がありましたね。昼時だったので、生徒の帰宅時間に重なりそうで危なかったです。

 

ちょうど今日、夏期講習の理科で天気のところを説明しました。授業を受けた直後に、急激な積乱雲の発達をその日のうちに体験できたのはすごいタイミングでした。

 

理科はいくら言葉をつくしても分からないことが、実際に体験するとストンと腑に落ちる場合があります。水圧が深さに比例するのは2mプールに潜ったことがあれば分かりますし、氷の入ったグラスが汗をかくのを見れば露点についての具体的なイメージが持てます。北斗七星を見つけて眺めていれば宇宙を俯瞰して見ることもできるかも知れません。

 

授業で説明するときにも、「ほら、こういう経験あるでしょ?」という話をします。生徒が持っている経験を理科の知識を結び付け、生徒の日常の先に理科という科目があるようにしたい。そうして、受験生であろうと目の前で取り組んでいる理科を「学問」というより「知恵」として使えるようになって欲しいなと思っています。

今日も最後まで前のめりに勉強した

 

今日の帰りに、「夏期講習の課題が終わらなかったので明日やってもいいですか。」と言ってきた生徒がいました。正直者でいいですねぇ~(^^)/

 

夏期講習では授業後に塾に残ってやる「課題」として、毎日多めの量の学習指示を出しています。ですからどこかで「終わらない子も出てくるよな~」なんて思っています。でもこれを家に持ち返ってやる「宿題」にはさせません。

 

宿題が学力向上にどのくらい効果をもたらすのか、私はかなり懐疑的です。なぜなら今までの指導の中で、宿題のおかげで学力がついたと確信できる出来事が一つもないからです。実際、宿題には効果が無いと断言している研究論文もあるそうです。もくせい塾で成績が上がっている子たちにも、宿題は出していません。だから、「宿題で成績が上がった子、宿題が無くても成績は上がる説」を支持しています。

 

もちろん、宿題にも効果的な出し方はあると思っています。生徒が塾から帰って2,3日経った後も、モチベーションを保ったまま取りかかることができ、授業でやった内容ときちんと連動して学習内容を整理したり補強したりすることができ、塾で自習するのと同じように集中して取り組めるような宿題を出すことができたら、それは効果が出ると思います。でもその準備をするのは大変な労力なので、それならば自習に呼んでしまったほうが費用対効果が高いと思っています。

 

 

また、宿題を出すようになると、生徒に対して「宿題やった?」と確認する作業が出てきます。当然生徒は人間ですからやっているときも、やっていないときもあります。宿題は出してしまうと、やっていることが「当たり前」になる。だから褒めることはあまりありません。しかしやっていないと叱る必要が出てきてしまいます。したがって生徒のモチベーションを下げる可能性を増やしてしまうと思っています。

 

ではなぜ普通、塾が宿題を出すのかというと、保護者に対して「ウチは宿題を出して面倒見がいいですよ~」とのアピールであったり、「宿題をやっていなかったから成績が上がらなかった」という言い訳を作る意味があったりするのではないかと思います。もちろん全ての塾がそうだというわけではなく、むしろこれは、昔宿題を出していた私自身を振り返っての反省です。そんな思いがあるので、保護者の方から「宿題を出して下さい。」と言われたときは宿題の効果の話からできるだけ丁寧に説明させてもらうようにしています。もくせい塾では課題はありますが宿題はめったに出しません。宿題はありませんが課題があるので、「勉強しなくていい塾」ではないことがミソです。

 

 

さて、夏期講習の「課題」についてですが、ルールは「その日のうちに塾で終わらせること」です。これはその日に行った授業と連動し、終わるかどうかギリギリのラインで締め切り効果を狙っています。また、私は課題は筋トレのようなものと捉えています。限界ギリギリまでやって筋肉痛を経て筋力が上がる。そんな感じで課題をやってもらっているので、今日のように「課題が終わらなかった」もありうる。ただこれは、腕立て伏せを100回やろうとして99回で限界がきてつぶれたようなもので、明日必ず筋肉痛になるはずです。だから「なんで100回やってないの?」と叱る必要もなく、ましてや「明日やっていいですか」と言ってきたことがすごいと思います。そんなことを思ってつらつらと書いてみました。

 

 

 

地図帳を旅する

今日も夏期講習でした。週明け1発目。気合を入れて臨みました。

 

今日は小テスト、暗唱テスト共に全員合格でした。でも暗唱テストは、本当にオマケのオマケ。カレーの王子様かというくらいの甘口での合格です(^_^;) このレベルでは北辰や入試では通用しないと思うので、今後徐々に基準を上げていきたいと思います!

 

毎年のことですが、社会の授業が立てた計画に対して遅れています。結局帳尻は合うので大丈夫なのですが、これはできるだけ説明したいと欲が出過ぎてしまうためです。

 

今の中学地理は、世界地理も日本地理も地域ごと「この地域は工業が盛んです」のように、「この地域は~」というくくりで説明がされます。だからなんとなくガッチリとかみ合わないというか、英単語を覚えないまま英文を読むような歯がゆい感覚になってしまいます。もっと具体的に〇〇と言う鉱山があって、どんな町にどんな企業があって、何を作っていてどんな輸送手段で運んでいるのか。そこまで説明してやっと輪郭がはっきりしてくると思うので、ついつい余計なことまで話してしまいます(^_^;)

 

地理が苦手な子って、そういう具体性を持てないから苦手なのだろうと感じます。実際に工業地帯に行って稼働している工場を見たり、5月でも雪の残っている飛騨山脈の山道を登ったりしてみると、学校で習ったことが「ああ、なるほど!」となったりします。私も中学生の時は地理はイマイチ好きになれませんでしたが、大人になった今のほうが教科書を楽しく読めています。受験生になってからではもうそういうことはなかなかできませんので、過剰な説明で補っていきたいと思います。

クールを気取って取り繕うな、ダサくても熱くなろう。

今日で夏期講習最初の1週間が終わりました。去年までは月曜から金曜までの日程で夏期講習を行っていたのですが、今年はコロナで夏休み短縮の為、月曜から土曜の日程で行っています。体力的にかなりハードです(^_^;) しっかり明日は休養を取ってまた1週間頑張りたいと思います!

 

本日の暗唱テストは合格者が出ました!とはいえまだ一部の子だけです。中にはちょっと諦めムード?な生徒もいました。ですからテストが終わってから「すぐ諦めていては暗唱テストに合格なんてできない。受験は諦めた人から脱落していくんだよ。」と全員の前で話しました。少しは伝わったでしょうか。

 

根性論は古くさいしイケてない、根性論は語ってはいけないとされつつあります。でもどうしても私には、勉強ができる子には「根性」があるように見えてしまいます。簡単に諦めない、できるようになるまでやる。面倒で嫌な作業でも必要ならば後回しにせず取り組む。これを根性と言わずになんというのでしょうか。学力の伸びる子に備わっている性質は根性だと思うのです。

 

でも「根性を見せてみろ!」とかいっていても今の子は「はぁ?」って感じだと思うので意味がないです。それよりも、「できなくて悔しい、できるようになりたい。」そして、「できて楽しい!」そう誘導していくのが塾人の腕の見せ所だなと思います。

 

今日は暗記テストに不合格だった子が「あぁー。」とか「サイアクー!」とか声に出していて、心の中で「少し本気を引き出せたぜムフフ」となりました。来週はどんな声を聞けるのか楽しみです(^^♪

当たり前を塗り替える

もくせい塾の夏期講習では、生徒の「当たり前」の基準を上げることが目標の一つです。

 

今まで、勉強は週2日くらいしかやっていなかった生徒は毎日勉強するのが「当たり前」に、1日に1科目しか勉強していなかった生徒は3科目以上が「当たり前」に。そうして量を確保していけば、学習の効果が出やすい体質になっていきます。

 

そして暗記は「たまに」ではなく「毎日」が「当たり前」。科目は変わりますが毎日暗記テストを課しています。「覚えなさい」と言われて「やれやれ…」と言いながら暗記しているようでは勉強の感度が低過ぎます。「これは覚えておいたほうがいいな」と自分でピンときてどんどん覚えちゃう。そのくらい暗記を身近な作業になってもらいたいので暗記テストは多いです。

 

自分の行動はすでに習慣になっているので、「当たり前」の基準を自分で破るのは難しいです。ですからその基準では変わらないということを示し、破るにはどうしたらいいのかを指導する。それが塾の夏期講習の意義だと思います。

考えていてはダメだ、瞬時に答えが出るようにしよう

本日の夏期講習では、理科の気体の性質の暗記口答テストを行いました。が、なんと合格者は1名のみでした(^_^;)

 

ただ、生徒たちが暗記をしていなかったわけではありません。暗記をしてきた上で、「口答テスト」というものに引っかかったというべきでしょうか。私の口答テストは、「澱みなくスラスラと、ハッキリと、瞬発的に」をスローガンにしています。少しでもいい間違えたり言い直したりしたら不合格。今日はその洗礼を浴びた形です(^^)/

 

なぜ口答テストをこのように厳しい形にしているかというと、瞬発的に出てくるようにするには頭で考えなくする必要があるからです。考えてやっと出て来る知識はまだまだ身に付いたと言えません。考えずに出て来る知識が本当にピンチの時助けになります。私は高校受験の時に数学を失敗して、その後の科目の時に頭が真っ白になりました。それでも手が動いてなんとか問題を解き切ることができました。それは塾の先生に、無意識に知識が出るまで何度も口答テストをしてもらっていたからです。本当に感謝してもしきれません。

 

頭が混乱していも手が動き続ける「オートモード」を身に付けることができればどんなに緊張しても大丈夫。私は塾の先生にそうやって助けてもらいました。だから今度は私の番。厳しく感じるかも知れませんが、はじめはみんなここからスタートです。頑張って。

リスニング専用スペース開設!

本日の夏期講習では代名詞や冠詞を説明しました。よく見かけるものではありますが、中学生が意識して使うことはあまりないかも知れません。

 

それゆえ英作文などでは、冠詞のミスなどで失点してしまっていることも多いと思います。ガッチリやっておくと、あとで地味に効いてくると思うので結構時間を割いてやりました。

 

もくせい塾の夏期講習は入試科目すべて指導します。生徒によっては、普段見ることのない科目も見ることができるので、本音を言えばできるだけ隅々まで教えていきたいです。ですが、長いようでいて時間は限られています。要領良く切るべきところは切り捨てて教えなくては全範囲を網羅できません。それに毎年頭を悩ませるのですが、今年の英語は結構細かいところからやっています。

 

また、今年はリスニングの練習もかなり多くしています。英語を聞く能力は高校入試だけでなく検定や、さらに将来大学進学する場合の大学入試共通テストでも大きな比重になります。ですから今週の日曜に、教室内にリスニング専用スペースを作りました。語学学習用の再生機を設置した座席と問題も用意し、いつでも気軽にリスニングの学習ができるようにしてあります。自宅でいちいちCDを準備して勉強するのはハードルが高いので、リスニングの学習は塾ですぐにできたらいいなと思ってやってみました。自由に使えるので塾生はどんどん使ってみて下さい。

 

高校受験生は夏期講習でリスニングの指導を受け、その後希望者はリスニングの学習も自由にできるというシステムが出来上がりました。近々夏期講習では英単語の発音記号も指導します。「英語楽しい!」となる生徒が増えるといいなと思います(^^)/

音読が必要だ。

今日は夏期講習3日目でした。生徒たちも少しずつ慣れてきた感じがあります。

 

今日の国語では、全員で協力して音読をさせたのですが、みんな読む速さが…遅すぎる。同じ文章を読むのに、去年の生徒たちの倍くらいかかりました(^_^;)

 

これは読む特訓が必要です。速さを身に付ければ、もっと成績が上がりそうです。ちょっと意識させて指導しようと思います。

 

「型」の蓄積

今日は夏期講習2日目でした。

 

理科では電気の分野を扱いました。この分野は苦手意識を持っている子が多いので、それをどう克服させるかがひとつの山場だと思っていました。今日の生徒の表情を見てみて、結構いい具合に乗り越えられたんじゃないかなと思います。

 

今回、そのために用意したのは、「〇〇法」という解き方の「型」です。何かを難しいと思ってしまう場合、「こうやれば解けますよ」という手順があると取り組みやすくなります。問題という壁に対して階段を付けてあげる感じですね。

 

国数英理社の5科目。この夏でいくつの型を身に付けられるか、そこに学力の伸びにつながるヒントがあるのではないかと思います。だから「これはこう解け、あれはああやって解け」という型をたくさん指導できることが良い塾の条件なのではないかなんて思います。

 

そういったオリジナルのテクニックをたくさん蓄積した個人塾がそこかしこにあることを知っています。そういう塾に負けないように、自分の指導を練っていきたいと思います!

生徒の通知表

明日は夏期講習2日目です。準備も終わったので、そろそろ帰って寝ようと思っていたのですが、最後になんとなく生徒の成績をまとめていてビックリしたのでブログを書こうと思いました。

 

生徒の成績がちょっとすごいです。通知表の5科目(国語,数学,社会,理科,英語)だけの成績で、前年度の学年評定からの変化です。

 

 

【上がったポイント…人数】

 

+1…2名

 

+2…4名

 

+3…4名

 

+5…1名

 

すごいですね~。みんなよく頑張りました(^^)/ 5科目だけで一気に5ポイントも上げた子、初めて見たかも知れません。3ポイント上げた子も4名も出ました。こんなこともあるんですね。

 

この調子で2学期に向かってバリバリ頑張った行きましょう!

 

夏期講習初日を終えて

昨日は、中学3年生の夏期講習1日目でした。

 

終えてみて、みんなまだ少し緊張していましたが、真面目にしっかり頑張っていました(^^♪ 女の子が多いので、例年と少し雰囲気が違うのも楽しいです。男子も負けずに声を上げていきましょう!

 

夏期講習自体ですが、初日は出した課題が全て終わった子が1人だけでした…。これは初めてのことですね、みんな真面目にやってはいました。ちょっと調整が必要そうなので、今日はその作業をしています。少しずつ慣れていけるようにして、最終的には今の量がこなせるようになってもらいたいです。

 

漢字テストはほぼ全員満点。絶対に伸びるという確信が感じられました。来週から本格スタートです。バリバリやっていきましょう(^^)/