楽な道は見ない

 

自分のことを思い返してみると、勉強の一番の敵は「身近な娯楽」だった。とはいえウチは貧乏だったのでゲーム類は無かったし、漫画を買うようになったのも大人になってからだ。スマホなんて当然まだ無かったしね。自分専用の娯楽は少なかったのがまだ救いだったのかも知れない。では何があったかなと思い返してみるとやはり「テレビ」かなぁ。

 

テスト期間でもテレビの視聴は止められなかった。

 

「あとちょっとだけ」

 

と自分に言い訳をしながらグズグズと見て、それで結局「無駄な時間を過ごした」って後悔しているのね。家にビデオデッキも無かったのでリアルタイム視聴のみ(今の子は信じられないでしょ?)

 

でも録画できたとしても「あとで見る」という選択肢は無かっただろうと思う。なぜならテレビを見ていたのは完全に勉強から逃げたいっていう惰性だったからだ。

 

この「逃げたい」と思った時に、身近な娯楽があると負けちゃうのよ。身近な娯楽は「楽な道と大変な道」で言う「楽な道」だ。その楽な道が常に手元にあるのだもの。つい選んじゃうでしょ。これが、

 

「基本、家では勉強できない」

 

という理由だ。今日は、教室を開けるなり結構たくさんの子たちが自習に来て頑張っている。この子たちは「楽な道」を見ないように家を出てきたに違いない。