伸びしろ

生徒に問題を解かせる時、解いたら私が丸付けを行うことがある。できたもの・間違えたものから状況を見て必要なところを指導するのが理由だ。

 

でも、生徒によってその仕上がりはまちまちだ。分からないものを少しも考えることなしに空欄のまま持って来る子もいて、

 

「まだまだ『生きる力』が弱ぇなぁ」

 

と思うこともある。

 

 

わからないものをそのままにするというのは、自らを成長させようとしないことだ。「どうせ教えてもらえる」という受動的な姿勢が見え隠れしているよね。きっとそれまでも誰かにやってもらうのを待っていたのだろう。それでは、自らやる子にいずれ抜かれてしまう。自分のことを伸ばしてくれる人は、これから先ずっと一緒にいてくれはしないのだから。

 

一方、最近になって声掛けの効果か、調べ学習ができるようになってきた子もいる。拙いながら、自分でテキストを開いて以前の内容を見直したりしている様子は、まるでハイハイから立って歩くようになった赤ちゃんのようだ。しかしそこに生きる力が噴き出しているのが見える。

 

今の学習状況は関係なく、こういう行動ができる子は必ず伸びるだろう。きっとその伸びしろは社会に出てからも埋まり続けるのだろう。そのほんの一部の時期だけれど、担当させてもらっていることに感謝したい。