現役中学生に、
「高校生になってからの勉強は大変だよ」
と伝えたい。中学生が想像できる形で。
「中学校の勉強はレイクタウンの中の綺麗なカーペットの上を歩くようなもの。高校の勉強は冬の雪山登山をするようなもの」
これだと伝わらないな。
「高校の勉強はフリーザと戦うようなもの。中学校の勉強なんてサイバイマンだよ」
これもダメ。今やドラゴンボール知ってる子は少ないよね。
「中学校の勉強はゲラの友達を笑わせるようなもの。高校の勉強はM-1決勝のトップバッターで会場をドッカンドッカン沸かせるようなものだよ」
ちょっと何言ってるのかよく分からない。ボツ。
例えずに直接を言ったほうがいいのだろうか。
「中学校のテスト勉強は5科目分勉強すれば良かったじゃん?実技教科は前日にまあやったりするくらいで。それが高校になると5教科といっても英語が2つや3つの科目に分かれる。数学も2つ、国語だって現代文と古文だ。それに理科が2つになったり社会が2つになったりする。それに保健とか家庭科とかも結構ガチめのテストになるからちゃんと勉強が必要だよ。あ、あと高校は中学校と違って「同じくらいの学力」の生徒の中での争いだからね。勉強やったかやらなかったかがモロに出るよ。それとね、家から遠い高校に通うことになると通学で1時間とかかかる。部活とかやっちゃうと帰りが8時過ぎなんて普通だからね。そこから眠気をこらえてこれだけの科目を勉強して学年の上位20%以内くらいに入り続けないと指定校推薦で大学選ぶなんて無理だからね。推薦じゃなくて一般で大学目指すには自分よりも偏差値の高い高校に通ってる生徒たちと争って3倍とか4倍の狭き門を突破する必要があるよ。家でゲームやってる時間あるかな。中高一貫に通う生徒なんて今頃もうとっくに高校生の勉強に入っててそれが3年後のライバルだよ。よく『GMARCHくらいは行きたい』なんてほざく高校生がいるけどさ、自分の志望校の大学合格件数見てみ?全体のほんのちょっとでしょ?しかもそれ、『のべ件数』だから実際に受かってる人はその半分くらいかも知れないんだよね」
塾講師から見た現実はこんな感じなのだが、このまま伝えて生徒がトラウマを受けないか心配だ。