受験指導はどうあるべきか

埼玉県立高校入試の合格発表日から1日経った。

 

塾の実績として「全員合格!」を謳おうと思えば、実はそう難しいことではない。受験生の志望校を安全圏まで下げてしまえばいいのだ。進路指導の面談で、

 

「ここは絶対に無理ですね。こちらを受けて下さい」

 

と言ってしまえばいい。実際にそういう進路指導をする塾もあるかも知れない。もちろんご家庭が合否にこだわるのなら、それは「親切な」アドバイスだ。しかし、行きたい学校があるのにそれを外野が諦めさせることが本当の受験指導だろうかとも思う。

 

このへんは実際に受験をする生徒、その保護者、そして塾の価値観の違いもあるだろう。でも私が思う本当の受験指導とは、もし合格可能性が低くてもその可能性をきちんと示し、「それでも目指しますか?」と問い、合格するために全て投げ打つ覚悟を決めて勉強をさせることだ。はじめから負け戦はさせない。