最近のもくせい塾ではほとんど見ないけれど、「記述問題を『白紙』で出す子」というのがいる。
保護者の方にこのことで
「ウチの子、記述問題が苦手なんです」
と相談されたこともあったけれど、ハッキリ言ってこれは記述が得意・不得意という段階ですらない。
記述が苦手というのは、書いても書いても得点にならないということ。これなら具体的に対策もできる。聞かれたことに対して適切に本文から根拠を見つけ出せているか、それを問われた形で答えられているか。そのチェックをして修正していけば得点につながる。結局記述問題であっても記号問題と考え方は同じだからね。
書いてすらいないのでは、そもそもマウンドに立っていない。毎回記述問題を空欄にしてしまう子、きっとその根底には「面倒臭い」が横たわっている。そしておそらく、それを許してしまった環境がある。日本で教育を受けている子はたぶん全員こう言われてきているはずだ。
「なんでもいいからとりあえず書いてみよう」
それをしなかった段階で問題に取り組むことを放棄している。そしてそうなった時すぐに修正されずに放置されてしまったのだ。それを「許し」と感じて現在まで続いてしまっている。きっとこんな感じなのだろう。かわいそうだよね。これは、学力ではなく姿勢の問題なのにね。
学力的にどうしても書けない、というところまで陥ってしまっているのなら、記述問題ではなく記号問題からさせるべきだ。読んで書けば正解できる。まずはその姿勢を取り戻さなくてはいけない。